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2018年5月20日(日)
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先輩に聞く就活指南

2017/03/17
 来春卒業する大学生ら向けの会社説明会が1日に解禁され、本格的にスタートした2018年度採用の就職活動。着慣れないスーツに身を包み、不安そうな表情で歩く就活生の姿を街で見かけるようになった。そこで、県内企業で働く社会人2年目の2人に自身の就活を振り返ってもらい、アドバイスを聞いた。

焦らず、自分らしさアピール


 来春卒業する大学生ら向けの会社説明会が1日に解禁され、本格的にスタートした2018年度採用の就職活動。着慣れないスーツに身を包み、不安そうな表情で歩く就活生の姿を街で見かけるようになった。そこで、県内企業で働く社会人2年目の2人に自身の就活を振り返ってもらい、アドバイスを聞いた。

日程調整が成否の鍵


宮崎銀行柳丸支店の山下真里奈さん。「常に笑顔だと、面接でも自然と笑顔になれる」と表情の大切さを説く

宮崎銀行柳丸支店の山下真里奈さん。「常に笑顔だと、面接でも自然と笑顔になれる」と表情の大切さを説く

 宮崎銀行柳丸支店(宮崎市)に勤める山下真里奈さん(24)=宮崎市出身=が就活を意識し始めたのは、大学3年の冬。宮崎大工学部では抗がん剤に含まれる物質についての研究が専門。当初は化粧品会社の研究職に憧れていたが、「いざ実験続きの生活になると、研究があまり肌に合わなかった」という。企業研究を進める中で役立ったのが、居酒屋や洋服店などでのアルバイト経験。そこで接客の魅力に触れ、人と触れ合うことが多い業種に絞っていった。

 県内外で開かれる合同企業説明会に何度も通った。県外であった企業説明会で、興味があった住宅メーカーのブースに立ち寄ったときのこと。耐震性に優れた住宅づくりを強みとする会社だったが、東日本大震災の被災地の写真を多用していることにショックを受け、エントリーを取りやめた。「企業説明会は、その企業に対するイメージが本当かどうか、社風が自分に合っているかどうかを確かめるチャンス。ぜひ足を運んでほしい」という。

 採用試験がスタートしてから苦戦したのが、エントリーシートの提出締め切りや面接、説明会の日程調整。たくさんの企業を受験しようと手を広げすぎて疲れてしまい、体調を崩したこともあった。「エントリーシートを出したから絶対に受けようと思わずに、取捨選択する勇気も必要だった」と振り返る。

 接客に携わる業種を受ける上で気を付けたのが、身だしなみ。慣れない土地を歩き回ると、パンプスはどんどん傷んでいく。クリームを丁寧に塗ったり、ヒールのすり減りをこまめにチェックしたりと「頭からつま先まで清潔感ある装いは欠かさなかった」。

 そうして勝ち取った内定は県内外の5社。顧客とじかに話ができることや生活に密接に関わるお金に携わる仕事への興味が勝り、宮崎銀行を選んだ。現在は窓口営業を担当し、信頼を積み重ねて顧客の資産形成のサポートをすることに喜びを感じる日々だ。「就活はつらいことも多いが、こんなにまで自分をアピールできる場は人生にそうないはず。面接以外の時でも常に笑顔で乗り切って」とエールを送った。

スーパーの陳列棚で企業研究


霧島ホールディングス企画室の谷本さん(右)。志望する企業の商品に触れ、自らの言葉で魅力を語れるようになることをアドバイスする

霧島ホールディングス企画室の谷本さん(右)。志望する企業の商品に触れ、自らの言葉で魅力を語れるようになることをアドバイスする

 霧島ホールディングス(都城市)企画室で商品ラベルの改訂や焼酎びんの軽量化などを手がける谷本陽子さん(27)=宮崎市出身=も、山下さんと同じくリケジョだ。山口大大学院農学研究科で微生物に関する研究をしていたため、酒や乳製品など微生物に関係する食品を扱うメーカーへの就職を念頭に置いていた。

 企業説明会への参加やインターネットでの情報収集にも力を入れたが、ユニークな企業研究の方法を自ら編み出した。スーパーに行き、「きょうは缶詰のコーナーにしよう」というように売り場を決めて、普段よく買っていたり「おいしそう」と思ったりした商品の製造元をチェック。「有名な商品でも製造している会社を知らないこともある。ネットで探すのとは違う角度からの企業との出会いは楽しかった」と谷本さん。この独自の研究を機に受験した企業もあったという。

 就活を始めた頃は地元での就職は考えていなかった。「地元に帰るのもいいな」と思うきっかけとなったのが、福岡であった霧島酒造の説明会だった。現在所属する企画室と、霧島ファクトリーガーデンでビールづくりに携わる社員の話を聞いた。社員の情熱と「焼酎を造るだけだと思っていたが、ビールも造っている上に、製造から販売まで一貫してやっていることに魅力を感じた」。

 面接など選考が進んで忙しくなっても、受験企業の商品研究は欠かさなかった。食べたり飲んだりして商品の良さを知るだけでなく、商品を求める年齢層など市場についても把握した。「商品に対する知識や自分なりの考えがしっかりしているほうが、面接でアピールしやすくなる」と意義を説く。

 最終的に2社からの内定を得たが、どちらに就職するかはとても悩んだという。一方は県外食品メーカーの研究職で「とてもやりたかった仕事だった」。しかし、以前参加した霧島酒造の説明会に参加していた先輩社員の姿や「地元に貢献する」という同社の姿勢に心を動かされ、生まれ育った宮崎で働くことを決めた。

 「自分がそうだったように、その企業で働いている人の話を聞くのが一番。なかなか志望は定まらなくても、話を聞くことで自分が思い描く将来とマッチする企業がきっと見つかるから焦らないで」とアドバイスする。
(西村公美)

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