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2018年5月20日(日)
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女性活躍推進チーム

2017/02/17
女性が個性と能力を十分に発揮して活躍できる職場環境の整備を企業に促す「女性活躍推進法」が施行され、もうすぐ1年。人材不足が深刻さを増す状況下、法にのっとった形で女性の力をいかに生かすかが多くの県内企業にとって重要課題となっている。企業の中には女性社員を中心としたワーキンググループ(WG)などを組織し、そこで吸い上げた「生の声」を職場環境の改善に生かそうとする動きも出ている。県内2社を訪ね、現状を取材した。

女性活躍推進、知恵絞る県内企業


環境改善へ「生の声」生かす


 女性が個性と能力を十分に発揮して活躍できる職場環境の整備を企業に促す「女性活躍推進法」が施行され、もうすぐ1年。人材不足が深刻さを増す状況下、法にのっとった形で女性の力をいかに生かすかが多くの県内企業にとって重要課題となっている。企業の中には女性社員を中心としたワーキンググループ(WG)などを組織し、そこで吸い上げた「生の声」を職場環境の改善に生かそうとする動きも出ている。県内2社を訪ね、現状を取材した。

宮崎交通の取り組み


女性をさらに活用するために取り組むべき項目を「見える化」している宮崎交通の女性活躍推進チーム

女性をさらに活用するために取り組むべき項目を「見える化」している宮崎交通の女性活躍推進チーム

 女性活躍推進を3カ年中期経営計画の柱の一つとする宮崎交通(宮崎市)。旅行や航空、人事総務など同社の主要部門に所属する管理職級の女性12人で女性活躍推進チームを組織している。2016年8月に始動し、2カ月に1回のペースで会議を開いている。無駄なく濃密な議論ができるよう、会議は1時間半以内に終わらせると決めている。

 取材した日の会議では、女性をもっと活用するために解決するべき課題を表にして「見える化」する作業に臨んでいた。前回の会議までに「男女の格差や不利益に感じる点」と「女性を活用する上で弊害になっている点」について洗い出し、「制度」や「賃金・手当」など六つの項目に細分化。各メンバーが会議当日までの「宿題」として各取り組みの重要性や緊急性について考えてきており、その意見を表に反映していった。

 その結果、緊急・重要性が最も高いとされたのが「誰もが働きやすい既存制度の未活用」「補充人員の確保」といった課題。また、「部署によっては窓口が女性だけになる時間がある」「女性が1人で夜間金庫に売上金を預けに行くことも」といった職場環境の課題も浮き彫りになった。メンバー同士、自分が所属する部署以外の職場情報を共有することで、実効性の高い改善につなげようと一生懸命に意見を交わした。

 副座長を務める人事総務部の久富美加子副部長は「やるからには成果を出したい。若い世代がついてきてくれるよう、私たちで女性が個性と能力を発揮できる職場づくりへの道を整えておきたい」と、アクションプラン策定に向けてベテランの力を結集させることを誓った。

宮崎太陽銀行の取り組み


宮崎太陽銀行の女性活躍推進ワーキンググループ。子育てハンドブック発行に向けて意見を交わした

宮崎太陽銀行の女性活躍推進ワーキンググループ。子育てハンドブック発行に向けて意見を交わした

 女性従業員の割合が一般企業より高い銀行ではどうか。宮崎太陽銀行は同法の施行前から準備を進め、2014年12月に女性活躍推進WGを立ち上げた。メンバーは、20〜30歳代の営業店経験者や人事部、労働組合の書記ら6人(現在1人は育児休業中)だ。

 同行が抱える課題は、男女の平均勤続年数の差に開きがあることだという。2015年3月現在、その差は11.8年で、男性に対する女性の平均勤続年数の割合は34.8パーセントだという。そこで具体的な数値目標としてこの割合を38パーセントに引き上げることを掲げ、宮崎労働局に提出。達成に向けた取り組みの一つとして、独自の「子育て支援ハンドブック」制作に取り組んでいる。

 取材した日、会議ではハンドブックの内容を固める作業に取り組んだ。先進例を参考に作成した冊子の原本を全員でチェック。「結婚祝い金や出産祝い金などの規定は入れたほうがいい」「戌(いぬ)の日やお食い初めなど、産前産後のイベントスケジュールもあると便利」「県外支店にいる行員用に、他県の子育て支援策も載せた方がいいだろうか」などの意見が次々と出された。意見を反映して磨きをかけたハンドブックが、近く全従業員に配布される予定だ。

 メンバーたちは、WG参加を「自分の働き方をあらためて考えるきっかけになった」「支店からの意見を吸い上げやすくなった」とプラスに捉えている様子。人事部の甲斐真記子副長は「女性の声を集めて反映させてこそ、女性活躍推進への取り組みは説得力を持つ。(WGの活動を)働き続けられる環境整備だけでなく、行員の意識改革のきっかけにできるようにしていきたい」と話していた。
(西村公美)

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