みやビズ

2017年12月17日(日)
テクノリポート~県工業技術センター・県食品開発センターの取り組み~

先入観を捨て、「メタル乳化」を発見

2017/04/11
 宮崎県工業技術センター(野間純利所長、以下、センター)では、これまで世界的に知られたオリジナルの材料や技術を開発してきた。代表的な例としては、シラス多孔質ガラス(SPG)や、この材料が発端になって生まれた「膜乳化技術」あるいは「膜起泡技術」などが知られている。

 こうした大きな研究を結実させる前には、往々にしてわれわれ自身が持つ先入観を克服しなければならない。

 先入観とは技術専門書や古い論文に記載された知識であり、独善的な思い込みのことである。場合によっては先生や先輩からの教えも含まれる。もちろん、それらの大部分は正しい。しかし、時として固定観念となって研究を妨げることがある。

図1 はんだ微粒子による半導体・デバイスの回路接合。粒子が小さく均一なほど、複雑な回路形成が実現できる。

図1 はんだ微粒子による半導体・デバイスの回路接合。粒子が小さく均一なほど、複雑な回路形成が実現できる。

 筆者には、この先入観によって危うく大きな発見を見落としそうになった体験がある。本報では、その経緯を記し、発見・発明が幸運の下に訪れる研究の一端を紹介したい。

 事例は、2015年1月に掲載した第5回テクノリポート「金属粒子新製法」(以下、「メタル乳化」)を発見する端緒となった苦労話である。

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