みやビズ

2018年12月12日(水)
タニダの法務ルーム

M&Aをうまくやるには(上) ~仲介企業や団体を活用~

2018/03/08
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 前回までは「親から子に事業を継がせる」といった、親族内承継のお話をしてきました。今回からはガラッと趣を変えて、近年親族内承継よりも一般的になりつつある「会社外の第三者への事業承継」、いわゆる企業の買収・合併(M&A)について解説します。


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たにだ・よしと 1979年、兵庫県伊丹市生まれ。京都大卒。宮崎地方裁判所で司法修習を受け、本県で弁護士登録。債権回収や事業再建、労務問題などに企業側の弁護士として対応する。中小企業診断士の資格も持ち、2015年7月、宮崎市橘通東1丁目に谷田経営法律事務所を設立。

たにだ・よしと 1979年、兵庫県伊丹市生まれ。京都大卒。宮崎地方裁判所で司法修習を受け、本県で弁護士登録。債権回収や事業再建、労務問題などに企業側の弁護士として対応する。中小企業診断士の資格も持ち、2015年7月、宮崎市橘通東1丁目に谷田経営法律事務所を設立。

 子供が、親の事業を継いでくれなくなって久しいです。2017年版中小企業白書によれば、07年以降一貫して、親族外承継が親族内承継を上回っているとのことです。直近の15年の統計では、約54%が親族外承継となっています。「子供が家業を継いで当たり前」という風潮は、もはや過去のものになったといえるでしょう。

 そうなると、外部の第三者への事業承継も十分選択肢に入ってくるわけですが、そもそもどこに行けば外部第三者への事業承継(以下「M&A」といいます)ができるのか、取っかかりすらないのが実情ではないでしょうか。ましてや、M&Aに弁護士がどう関わってくるのかなんて、全くピンと来ないかと思います。そこで、この辺りからザックリとご説明した後、弁護士の活用方法について説明をしていきます。

 さて、「他社に事業を売却したい」「他社の事業を買い取りたい」と思ったときに、どういう段取りで動けば良いか。これについては特に何か決まりがあるわけではありません。

 経営が順調な会社であれば、取引先の銀行から「後継者がいなくて困っている同業他社があります。貴社が買収しませんか?」とお誘いが来ることもあるでしょう。余談ですが、こういった打診を受けた社長は「ああ、ウチの会社も結構大きくなったんだなあ」と実感されるとか。

 逆に、後継者がいなくて困っている会社が取引先銀行に相談したら、他の若い会社への事業売却を提案されることもあるかも知れません。

 また、そういった銀行以外にも、今はM&Aを仲介する会社もあります。こういった仲介会社は全国の「会社を売りたい人」「会社を買いたい人」のデータベースを持っており、売りたい会社の分析をした上で買い手を探して引き合わせてくれます。この辺は結婚紹介業者を思い浮かべるとイメージしやすいかも知れません。

 とはいえ、こういった民間の仲介業者は仲介手数料もそれなりに発生します。このため、地方の中小企業にとっては、費用対効果の点から活用しづらいという側面も否定できません。

 そういった場合は、各地の商工会議所が運営する「事業引継ぎ支援センター」に相談してみるのもいいでしょう。民間の仲介業者が扱う案件よりも少額のものについて、売り手と買い手をつなげてM&Aの基本的な段取りを手伝ってくれます。小規模会社の売却について外部専門家を入れずに済ませるのであれば、費用もかかりません。とはいえ、次回お話しするように、外部専門家の費用をケチるのはあまりお勧めできませんが・・・。

 以上のような方法で、売り手と買い手が固まったところで、ようやく弁護士の出番となります。次回最終回では、弁護士のM&Aへの関わり方について説明し、「タニダの法務ルーム」の締めくくりとさせていただきます。

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