みやビズ

2018年6月24日(日)
タニダの法務ルーム

弁護士の仕事のホント

2016/11/24
 今回は弁護士の仕事が、実際にはどういうものかについて紹介します。結論を先取りしてしまいますが、「弁護士=裁判だけする人」ではないのです。そう思われてしまうと、このコーナーで書くことがなくなってしまいますので、本稿ではちょっと詳しく書かせていただきますね。

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たにだ・よしと 1979年、兵庫県伊丹市生まれ。京都大卒。宮崎地方裁判所で司法修習を受け、本県で弁護士登録。債権回収や事業再建、労務問題などに企業側の弁護士として対応する。中小企業診断士の資格も持ち、2015年7月、宮崎市橘通東1丁目に谷田経営法律事務所を設立。

たにだ・よしと 1979年、兵庫県伊丹市生まれ。京都大卒。宮崎地方裁判所で司法修習を受け、本県で弁護士登録。債権回収や事業再建、労務問題などに企業側の弁護士として対応する。中小企業診断士の資格も持ち、2015年7月、宮崎市橘通東1丁目に谷田経営法律事務所を設立。

 さて、弁護士の仕事と聞いて、皆さんはまず何を思い浮かべるでしょうか。おそらく、裁判所の法廷で主張を展開したり、証人を尋問したりといったいわゆる「ガチンコの裁判」が真っ先に思い浮かぶのではないでしょうか。

 こういった真っ向勝負の裁判には勝ち負けがあって、人間の喜怒哀楽や欲望が描きやすいということもあり、これまで数多くのドラマのネタになってきました。こういったドラマの描写もあって、「弁護士=裁判で戦う人」みたいなイメージが固まってしまったのだろうと思います。

 実はこういった「裁判で白黒をはっきりさせるケース」は、弁護士が扱う中ではむしろ少数です。それ以外の「もめていないケース」「もめているが、裁判にまでいかないケース」などに関与することの方がずっと多いのです。私の手持ちケースをざっと見ても、裁判になっているのは2割もありません。

「もめていないケース」は非常に多いので挙げきれませんが、例えば判断能力が低下した人の財産の管理(成年後見人)などがこれに分類されます。

 その他、裁判所の監督下で負債の清算が行われる倒産手続き(個人の自己破産等も含む)や、行方不明になった方の財産管理人、亡くなった方の代わりに遺言を実行する遺言執行者なども、こちらのケースに入るでしょう。
 
 最近では、「自社の労務体制」「取引先との契約書」「買収対象の事業」「これから立ち上げようとしているビジネスモデル」などに法律上の問題がないかの事前チェック(「予防法務」と呼んだりします)も重視されるようになっています。このように「もめていないケース」のバリエーションは多彩になってきています。こうした「予防法務」はとても大事ですので、また稿を改めて説明します。

 「もめているが、裁判にまでいかないケース」の例は分かりやすいかと思います。いわゆる示談交渉がこれに該当します。法律的な側面から依頼者の強み、相手の弱みを指摘して、少しでも有利な条件を勝ち取ってトラブルを終わらせるわけです。

 このように「法律を使って物事を解決する作業」は何でも弁護士の仕事になるのです。 この中には、「以前は誰も弁護士の仕事になるなんて考えていなかったけれど、その後裁判例が固まって弁護士の取り扱い業務になった」というものもあります。テレビで「払いすぎた借金の利息を取り返しませんか?」というCMがよく流れていますが、この「過払金返還請求事件」はその典型例です。(最初にこの事件を思いついた人はすごいと思います。)

 今の時点では誰も思いついていないような弁護士の業務が、今後も出てくるかも知れませんね。

 少し話が脇にそれましたが、今回の結論は「弁護士=裁判」とは限らないということです。裁判になっていない悩み事も、弁護士が入ることでスムーズに、かつ有益な解決、予防につながることもあります。
 
「これって弁護士に相談することなのかな?」というレベルの悩みでもいいので、どんどん弁護士に相談をして下さい。目の前の悩み事が弁護士の取扱分野に当たるかどうかの判断が一番難しいと思います。物おじせずにどんどん相談してくださいね。

 さて、次回以降は事業者向けの話にシフトしていきます。(みや「ビズ」ですので)
字面からして取っつきにくい「企業法務」がどういうものなのか、分かりやすく解説したいと思います。お付き合いの程よろしくお願いいたします。

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