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2019年6月17日(月)
オシネタ

安心を照らす街路灯

2018/03/07
20180306-1admin_image_1520328312.jpg LED照明器具の共立電照(宮崎市高岡町、船ケ山保幸社長)が製造販売するソーラー式LED街路灯「恵みの光」は、2016年の本格販売開始から約1000基を売り上げるヒット商品となっている。恵みの光は、発電効率の高い太陽光パネルや高性能で安全性の高いリチウムイオンバッテリー、そして同社の乱反射技術を採用する。これに加えて一貫生産という強みを生かすことで、大手より低価格で提供できるメリットがある。コストパフォーマンスの高さから、事業継続計画(BCP)を策定した自治体や企業からの受注を順調に伸ばしている。

ソーラー式LED街路灯(宮崎市高岡町・共立電照)


防災タワーに設置されている恵みの光。本体の色やLED照明器具も注文に応じて変更できる

防災タワーに設置されている恵みの光。本体の色やLED照明器具も注文に応じて変更できる

 LED照明器具の共立電照(宮崎市高岡町、船ケ山保幸社長)が製造販売するソーラー式LED街路灯「恵みの光」は、2016年の本格販売開始から約1000基を売り上げるヒット商品となっている。恵みの光は、発電効率の高い太陽光パネルや高性能で安全性の高いリチウムイオンバッテリー、そして同社の乱反射技術を採用する。これに加えて一貫生産という強みを生かすことで、大手より低価格で提供できるメリットがある。コストパフォーマンスの高さから、事業継続計画(BCP)を策定した自治体や企業からの受注を順調に伸ばしている。

強みを集結

 
 ソーラー式街路灯は、太陽光パネルによる発電と、バッテリーに蓄電されたエネルギーで点灯する。電源を必要としないため、工事配線が不要であることや、周囲が停電しても照らし続けるため、幹線道路や避難所などでBCPに基づいた導入が増えている。

 船ケ山社長は「大手メーカーの製品は太陽光パネルやバッテリーに自社製品を優先して使うが、恵みの光はメーカーに関係なく、各社の優れた部品ばかりを組み合わせている」と特長を説明する。

小林商工会議所が導入した恵みの光には地元のチョウザメのキャラクターがデザインされている

小林商工会議所が導入した恵みの光には地元のチョウザメのキャラクターがデザインされている

 太陽光パネルには、エネルギー変換効率が業界トップクラスのパナソニックの「HIT」を採用し、梅雨時期などの光量が少ない日でも発電できることが強み。バッテリーには東芝のリチウムイオンバッテリーの「SCiB」を使用する。SCiBは60アンペアの充放電を1万2000回以上繰り返しても劣化が少なく、マイナス30度の寒冷地でも性能が低下しない。さらに、衝撃に強いという特性があり、リチウムイオンバッテリー特有の衝撃による発火や、爆発などが起こりにくいという。

 そして、LED照明器具には、トンネル照明などで培った独自技術である乱反射技術を活用。光源の能力を最大限に発揮できるほか、通常のLED照明と比べて濃霧のときや、視力の弱くなった高齢者にも見えやすい特性がある。過充電を防ぐための制御装置は地元企業と共同開発した。

 販売価格は大手の90万円前後に対し、約60万円に抑えていることも人気の理由となっている。

一貫生産で低価格実現

 
 どのように価格を抑えているのか。船ケ山社長は「自社一貫生産がコスト低減の最大要因」と説明する。同社はレーザー加工や自動溶接、光量などの測定を行う部署を持ち、照明器具の本体の溶接や組み立て、塗装まで一貫して行うことができる。このため、中間コストや輸送費などの経費を抑えることが可能になるからだという。

小林商工会議所が設置した恵みの光は、心を落ち着かせる効果のあるという青色白色複合LED照明を使用。犯罪抑止効果も期待されている

小林商工会議所が設置した恵みの光は、心を落ち着かせる効果のあるという青色白色複合LED照明を使用。犯罪抑止効果も期待されている

 また、発注者の細かな注文に対応することも人気の理由。高さやデザイン、色、光量などについても設置場所によって変更することができる。また、オプションも充実する。県外からの発注では、夜間に徘徊(はいかい)する高齢者をいち早く見つけ出せるように、防犯カメラを取り付けたタイプを納入。日向市の防災タワーには充電用コンセントが取り付けられている。同社はこれに10年間のメンテナンスフリー保証を付けており、機器の不具合などには無料で対応する。

 県内で、小林市の街路灯や日南市の油津港、三股町の避難誘導灯、日向市の堀一方避難タワー、長江避難タワーなどで採用されている。信頼性の高さから16年4月の熊本地震の後、東京都内の企業が熊本県内の避難所に数十基を寄付したこともあった。沖縄県、大阪府などの街路灯にも導入されており、今後も受注は伸びそうだという。
(巣山貴行)

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