みやビズ

2018年10月21日(日)
オシネタ

省スペースで多用途対応

2018/02/13
 鋼材販売の佐藤鋼材(日南市)は、店舗や物置として使用できる小型のコンテナハウスを開発、販売している。既製品にはない省スペース性と自社完結だからこそ実現できる低価格が特徴。

コンテナハウス(日南市・佐藤鋼材)


自社完結、ローコスト実現


佐藤鋼材(日南市)の工場内にオープンしたカフェ。2.5畳の広さのコンテナを使っている

佐藤鋼材(日南市)の工場内にオープンしたカフェ。2.5畳の広さのコンテナを使っている

 鋼材販売の佐藤鋼材(日南市)は、店舗や物置として使用できる小型のコンテナハウスを開発、販売している。既製品にはない省スペース性と自社完結だからこそ実現できる低価格が特徴。鉄工所への鋼材卸売を主力としてきたが、近年は取引先がピーク時より半減するなど苦戦が続いており、市場性の見込める新規事業として、普及に力を入れる。

1級建築士の資格生かす


 同社は佐藤弘之社長の父が創業し、1975(昭和50)年に法人化した。佐藤社長は東京の建築設計事務所に勤務した経験があり、1級建築士の資格を持つ。その経歴と鋼材を安価に扱える強みを結び付け、昨年4月にスタートさせたのがコンテナハウス事業だ。

 同社のコンテナハウスは、2.5畳モデル(4.14平方メートル)、3畳モデル(4.86平方メートル)の2モデルが基本設計となる。骨組みから設計し、自社工場で製造するため、大きさの変更にも対応する。プレハブの既製品より頑丈で、外壁のデザインや窓枠や水回りなどの仕様にもこだわることができる。

 最大の売りはコンパクトさと安さ。同社によると、市場に出回るコンテナハウスは、中古の貨物用コンテナを流用したものが多く、設置場所が限られるという欠点があった。「仕様によっては販売価格が200万~300万円になることもある」(同社)。

軽トラックの荷台に載せられる、キャンピングカータイプのコンテナ

軽トラックの荷台に載せられる、キャンピングカータイプのコンテナ

 これに対し、同社製は庭先などわずかなスペースでも設置できるほか、軽トラックの荷台に載せて、居住空間や簡易店舗としても使用できる。設計から販売まで一貫して行うことで安価で提供できるようになっている。

 同社では、主に飲食店、物置、サンルームなどの用途を想定。例えば2.5畳の飲食店タイプは、壁材にさびにくいガルバリウム鋼板と木材を組み合わせ、アルミサッシの窓が付く。断熱材入りで、シンク、冷蔵庫、クーラー、木製カウンターなどを備える。飲食店の営業許可が下りる仕様となっており価格は52万円となる。3畳モデルだと68万円となる。

 軽トラックに載せるキャンピングカータイプは荷台にぴったり収まる寸法。4カ所のバックルを締めるだけで固定でき、シンク、換気扇を備え、太陽光発電システムとバッテリーで電源を確保できる。価格は77万6000円で、装備品抜きは39万8000円。

出店の夢を後押し


コンテナを使ったカフェの店内。シンクや冷蔵庫を備え、3人が座れるスペースを確保している

コンテナを使ったカフェの店内。シンクや冷蔵庫を備え、3人が座れるスペースを確保している

 佐藤社長の長男で、営業・企画担当の佐藤健太郎さん(26)は「自分の店を持つことに興味があるものの、初期投資の高さで諦めていた人も多いのではないか。価格を抑えることで出店の夢を後押ししたい」と話す。

 実際の使い勝手を体験してもらおうと、工場敷地内にコンテナハウスを使ったカフェを昨年オープンした。また、川南町の軽トラ市にもキャンピングカータイプで移動式のカフェを出店しており、「実物を見てもらうと、『意外と広い』との声を多くいただく」(健太郎さん)と手応えを感じている。

 コンテナハウスを軸にさらなる新規ビジネスも計画中。県内の中古自動車販売業者と連携し、中古の軽トラックとコンテナをセットで販売するほか、複数のコンテナを組み合わせ、小規模モールの展開も計画する。今後は安定した受注に向けて社員を増やし、営業体制を強化する予定。問い合わせは同社 電話0987(22)4620。
(佐藤友彦)

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