みやビズ

2018年5月24日(木)
オシネタ

“日本一”の素材生かす

2018/02/07
20180206-admin_image_1517905637-%281%29.jpg 日本一の素材で制作したグラブ-。野球用品メーカー「ボールパークドットコム」(宮崎市、山内康信社長)の開発した本県産黒毛和牛の皮を使った硬式グラブが人気だ。グラブ4万5000円、ミット5万円(いずれも税別)と高価にもかかわらず、軽さや柔らかさなどが好評で、昨秋販売した30個の第1弾はすぐに完売。2月から本格販売に向け、山内社長は「スポーツランド宮崎の魅力の一つになれば」と話している。

ボールパークドットコム(宮崎市)の「和牛グラブ」


ボールパークドットコムの和牛グラブ

ボールパークドットコムの和牛グラブ

 日本一の素材で制作したグラブ-。野球用品メーカー「ボールパークドットコム」(宮崎市、山内康信社長)の開発した本県産黒毛和牛の皮を使った硬式グラブが人気だ。グラブ4万5000円、ミット5万円(いずれも税別)と高価にもかかわらず、軽さや柔らかさなどが好評で、昨秋販売した30個の第1弾はすぐに完売。2月から本格販売に向け、山内社長は「スポーツランド宮崎の魅力の一つになれば」と話している。

軽く、型崩れしない


 「和牛グラブ」の魅力は一見して分かる革のつややかさ、そして軽さだ。県内の畜産農家が丹精した黒毛和牛の皮は繊維が細かい。皮の脂分が多いのも特長で、なめす段階で適度に脂分を残すことで軽くて柔らか、型崩れしない最高の素材となる。そのため素材加工も含め全工程を国内トップクラスの職人に依頼。素材から製造まで全工程でメード・イン・ジャパンにこだわっている。

 黒毛和牛の原皮加工は、大手メーカーの最高級グラブを手掛けている関東の業者に委託。脂抜きや染色、乾燥などの加工を施し「皮」から「革」へと仕上げる。グラブ製作は関西のグラブ職人が担当。1980年~90年代のプロ野球西武の黄金時代は主力9人のうち7人が、この匠(たくみ)の作ったグラブを使用しており、今も国内外の一流選手のグラブを製作している。

革さえあれば


和牛グラブの魅力を語る山内康信社長

和牛グラブの魅力を語る山内康信社長

 山内社長は明治大野球部OB。その人脈を生かし、全国の社会人や大学生らに独自ブランド「JB(ジャパン・ボールパーク)」のグラブやバットを提供している。昨年の東京六大学野球オールスター戦の本県開催に携わった際、「何かよい地元の記念品はないか」と思案していたところ、北海道の農業高校生が学校で育てた牛の革でグラブを作った話を聞いた。グラブ職人の匠に相談したところ「革さえあればできる」と前向きな返事を得られたため、オールスター戦の歓迎会で本県産黒毛和牛グラブを披露しようと考えた。

 とはいえ牛皮を入手するのは初めて。行政機関や農業団体など関係各所を回って原料を何とか確保した。野球場のグラウンドキーパーなどスポーツ施設管理業も手掛けているが、野球用品メーカーとして事業を拡大しようと考えていた時でもあり、試作品の仕上がりの良さに商品化を決心。人脈を頼りに試作品を米大リーグの選手に提供したところ、「軽い」「革がしなやかで粘りがある」といった高評価が得られた上に注文までもらい、市販化へ大きな自信となった。

 海外の牛に比べ和牛の体は小さく、取れる皮の量も少ない。決して大量生産できる商品ではないがクオリティーには自信がある。試作品の一部は日本のプロ野球や台湾の大学とナショナルチームの選手に提供。彼らの使用感を基に今後のブラッシュアップに生かす考えだ。

 今後について「まずは少年硬式野球や地元の高校球児に愛着を持って使ってもらいたい」と山内社長。「和牛グラブを国内に広めるのはもちろん、野球の盛んな台湾とアメリカでも販路を開拓したい。将来はキャンプで宮崎に来た選手たちが和牛グラブのオーダーに訪れるような工場をつくりたい」と話している。   
(久保野剛)

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