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2018年7月16日(月)
オシネタ

日本乾溜工業(福岡市)の雑草アタックS

2018/01/12
 日本乾溜工業(伊東幸夫社長)の「雑草アタックS」は、原料が自然の土、海水のにがり成分、竹といった天然素材だけの土系舗装材。土塀や三和土(たたき)といった日本古来の建築文化を基に、最新の環境技術を取り入れて開発された。

天然素材100%の土系舗装材


日本乾溜工業の土系舗装材「雑草アタックS」

日本乾溜工業の土系舗装材「雑草アタックS」

 日本乾溜工業(伊東幸夫社長)の「雑草アタックS」は、原料が自然の土、海水のにがり成分、竹といった天然素材だけの土系舗装材。土塀や三和土(たたき)といった日本古来の建築文化を基に、最新の環境技術を取り入れて開発された。自然環境に無害な点が評価され、本県のフェニックス自然動物園(宮崎市)や乙島キャンプ場(門川町)などで採用されている。

放置竹林を有効活用


 雑草アタックSは厳選した良質のまさ土と山砂、海水から抽出したにがり成分(酸化マグネシウム)、竹繊維などを混ぜてつくる。薄く、平らに敷きならした後に水をまき、表面をローラーなどで締め固めると、自然な土色のまま雑草が生えない硬さになる。

 舗装材の粘り強さを高め、ひび割れを抑える補強繊維として、これまで廃棄物とされてきた竹材を使用。雑草の抑制効果は5年以上も続き、透水性と保水性にも優れているため、ぬかるみ防止やヒートアイランド現象の緩和効果が期待できる。

ローラーでならせば、草が生えない硬さに固まる

ローラーでならせば、草が生えない硬さに固まる

 日本乾溜工業はCSR活動の一環として北九州市内の放置竹林の伐採ボランティアに積極的に参加。放置竹林の拡大による森林荒廃の問題を抱える地域との連携を展開しており、例えば本県で使われる雑草アタックSの原料には本県で伐採・粉砕加工した竹チップを購入して使っている。

農林水産大臣賞を受賞


 同社は1939(昭和14)年7月設立。「環境にやさしく安全な社会の創造に向けてあくなき挑戦を続ける」という経営理念を掲げ、建設事業を中心に防災安全事業と化学品事業を展開。雑草アタックSは化学品事業の新しい環境製品だ。

 2013年1月から「製品性能の向上(耐久、透水性)」「施工性の向上(軽量化)」「低価格化(従来品に比べ20%のコストダウン)」を目指して改良に着手。同年6月から販売している現行品は、固化材を増やして耐久性を高め、天然多孔質軽量骨材を加えることで保水性を向上。その一方で製造や流通コストを見直して販売価格を抑えた。

宮崎市のフェニックス自然動物園の遊歩道「木陰の細道」でも、雑草アタックSが採用されている

宮崎市のフェニックス自然動物園の遊歩道「木陰の細道」でも、雑草アタックSが採用されている

 雑草アタックSは環境負荷の低減や放置竹林の有効活用といった点が評価され、第10回エコプロダクツ大賞(13年)で農林水産大臣賞を受賞。本県の新技術活用促進システムにも登録されている。近年は公園や道路植樹帯、個人住宅の庭などのほか、セメント類が使えない遺跡周辺でも有用性を発揮。同社は「地域にある素材を使った地産地消を推進できる製品として普及させたい」としている。問い合わせは同社TEL092(632)1007。
(福岡支社・鬼束功一)

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