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2018年6月23日(土)
オンリーワン@WEB

納骨壇 ニッケン(門川町)

2015/08/12
「巾唐破風屋根型曲面硝子扉付仏壇」の設置例(ニッケン提供)

粋を集めた“伝統工芸品”


 護持管理の面で屋外の墓地より安心感があるなどとして、寺院の霊廟(れいびょう)を供養の場に選ぶ人が増えている。霊廟に安置して遺骨を収納する「納骨壇」の専門メーカーで、企画設計から製造、施工まで手掛けるニッケン(門川町、加行俊一社長)。創業から45年間、積み重ねたノウハウと独自性の高い商品群が高い支持を受け、全国の寺院約1600件での工事実績、施工基数延べ約18万基(2014年12月現在、増設含む)を誇る業界のトップランナーだ。

優れた品質、独自性


 納骨壇は上部が仏壇、下部が納骨棚。デザインは選ぶことができ、平均的な高さは2.5メートルほど。アルミニウム製もあるが、同社の納骨壇は「格調の高さ」が違う。

「巾唐破風屋根型曲面硝子扉付仏壇」の設置例(ニッケン提供)

「巾唐破風屋根型曲面硝子扉付仏壇」の設置例(ニッケン提供)

 仏壇は伝統工芸の粋を集めた木製品で、袖板に菖蒲(しょうぶ)や蓮(はす)、孔雀(くじゃく)、天女などを高蒔絵の技法で施すこともできる。新白檀(びゃくだん)は18工程の塗と研ぎを重ねて仕上げた「塗の極地」。曲面ガラス扉付きや、炎の揺らぎを再現したローソク仕様のLEDなど、これまでに数多くの意匠登録や実用新案登録、特許を取得した。加行社長は「品質、独自性ではどこにも負けない」と自負する。

 また、納骨棚は人造石、大理石や花こう岩などの天然石で製造。近年は利用者の高級志向もあって天然石が主流となっている。自社工場の自動切断機や自動研磨機で加工し、設置する寺院で組み立てる。耐火、耐震機能も評価が高い。

今にあった供養スタイル


 少子高齢化や核家族化など社会構造の変化とともに、先祖供養の在り方に対する意識は変わり、自らの没後に不安を持つ人も増えてきた。生前加入により、自らの護持、供養を寺院にゆだねることも珍しいことではなくなった。霊廟の利用は、単独で墓を建立する場合と比べ経済負担は軽く、永久的に護持管理されることで無縁化することなく供養が保たれる。雑草の手入れの心配もない。実家と遠く離れた場所に住み、墓参りになかなか帰れない人のニーズにも沿う供養のスタイルとして広がりつつある。

祭壇組込型の個壇(供養壇)の一モデル(ニッケン提供)

祭壇組込型の個壇(供養壇)の一モデル(ニッケン提供)

 さらに近年、特に都市部の納骨堂では、家系を重んじた“戸”の意識から、個人を中心とした“個”の意識へと変化が見られるようになった。その変化をくみ取り、同社は「個壇(供養壇)」=特許出願中=という納骨棚が縦横に並び、上部中央に祭壇が組み込まれた製品を、納骨壇と同じく重厚な造りで製造し、寺院に提案している。

 加行社長は「生活スタイルや社会情勢は変わっても、先祖を供養したい気持ちや、自分の没後をきちんと供養してもらいたいという思いは変わらない。そういった気持ちや思いに寄り添いながら、今の事情に合った供養の在り方を広めるためにも、自社製品の普及を図っていきたい」と話している。

 ニッケン 1970(昭和45)年創業。霊廟建設の総合企画提案も行い、寺院に合わせた霊廟の規模の策定や完成予想図作成、予算算定、収支試算など、総合コーディネーターとしての役割も担う。2005年には中小企業新事業活動促進法に基づく経営革新計画の承認を県から受けた。福岡県春日市と東京都豊島区池袋に営業所がある。


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