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2019年6月27日(木)
オンリーワン@WEB

トンネル照明実験場 共立電照(本店・宮崎市)

2015/06/17
三高テクノ工場3階にあるトンネル実験場。半断面のトンネルが建屋内にあり、天候や時間に関係なく実験が行える

国内唯一の民間施設


 暗い夜道やトンネル内を照らす道路・トンネル照明。路面や擁壁にムラや影があると、交通事故やトラブルの原因になりかねない。それだけに照明器具の実証実験は常に高い精度が求められる。宮崎市高岡町の発光ダイオード(LED)製造拠点「三高テクノ工場」に共立電照が新設した屋内型の道路・トンネル照明の実験場は、天候に左右されず24時間正確なデータを取ることができる。国交省基準を満たす屋内実験場としては民間で初めて。商品の信頼性と生産性向上に大きく貢献している。

#建築、建設、不動産



データ信頼性向上

 これまで製品の実証実験は、同工場の屋外で夜間に行われてきた。郊外にあり市街地のネオンや街灯の影響を受けないというメリットはあったものの、降雨や降灰、霧でデータに誤差が出ることがあったという。

三高テクノ工場3階にあるトンネル実験場。半断面のトンネルが建屋内にあり、天候や時間に関係なく実験が行える

三高テクノ工場3階にあるトンネル実験場。半断面のトンネルが建屋内にあり、天候や時間に関係なく実験が行える

 また、こんなエピソードもあった。冬の晴れた夜だった。いつも通り照度を計測したが、理論上の数字と微妙な誤差が出た。照明器具や測定器を換えて何度繰り返しても誤差が出るため、気象情報などさまざまなデータを取り寄せたところ、「PM2.5による影響だった」(共立電照の担当者)という。

 国内のトンネル・道路照明は、省エネルギーで寿命も長いLEDへ次々と変更されていて、市場拡大に向けた生産効率の上昇が求められていた。そのため天候や空気中の物質に左右されない屋内型実験場を設置することは、製品の信頼性向上、開発期間短縮など多くのメリットを生む不可欠な投資だった。

販路拡大強みに

宮崎市高岡町の宮崎ハイテク工業団地にある三高テクノ工場。トンネル実験場は写真奥の建屋3階にある

トンネルに設置するLED照明について説明する共立電照の社員たち=宮崎市高岡町の三高テクノ工場

 実験場は4月に完成した工場の3階に設置。実物大のトンネルを半断面にした形状で、高さ12メートル、長さ48メートル、幅14メートル(4車線)。路面はアスファルトの色に着色し、車線も再現。まるで本物のトンネルのようだ。同様の実験場は、国交省国土技術政策総合研究所(茨城県つくば市)の「試験走路及び実大トンネル実験施設」しかなく、民間では唯一となる。

 実験では複数のトンネル照明を並べて、製品のLED照明器具を設置。路面とトンネル擁壁に向けて照射し、擁壁や道路を照らす明るさを測定。照度にムラがないか、影ができていないかなどを丹念に調べる。実験に使う製品は隣接する工場で製造しているため、誤差の修正など研究開発分野へのフィードバックも素早く行える。

宮崎市高岡町の宮崎ハイテク工業団地にある三高テクノ工場。トンネル実験場は写真奥の建屋3階にある

宮崎市高岡町の宮崎ハイテク工業団地にある三高テクノ工場。トンネル実験場は写真奥の建屋3階にある

 提案力も上がる。佐藤宏幸取締役部長は「トンネルの形状に合わせてトンネル照明のピッチを調整できる。実験場で実際に再現して製品のワット数など、条件に合わせてお客さまに性能を確認してもらうことができる」と説明。国内外でさらなる市場拡大が期待されるLED分野。トンネル実験場は同社が販路を築く上で強みになることは間違いない。






 共立電照 米良電機グループの共立電機製作所(宮崎市)のLED部門が独立し2009年8月に共立電商を設立。同9月に国内で初めてとなるトンネルLED照明(50W56灯)を国道219号板谷トンネル(西米良村)に納入。13年に現社名に変更。宮崎本店電話0985(65)6700。

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