みやビズ

2019年10月18日(金)
マンスリー東京

2月号【最前線】建築士・水間寿明さん/宮崎市出身

2017/02/27

利用者寄り添い設計


スイムトレーニング施設でグッドデザイン賞を受賞した水間寿明さん=東京都渋谷区

スイムトレーニング施設でグッドデザイン賞を受賞した水間寿明さん=東京都渋谷区

 2大会連続競泳五輪金メダリストの北島康介さんがプロデュースした東京・代官山のスイムトレーニング施設は、宮崎市出身の水間寿明さん(38)がデザイン、設計を担当し、2016年度のグッドデザイン賞を受賞した。

 競泳のトップアスリートが使う最新鋭設備を、一般の水泳愛好者にも幅広く利用してもらいたいと企画された施設。商業ビル内の一室に設置された長さ4メートル、幅2メートルの流水プールは、天井や壁に設置したカメラでトレーニング中の人物を撮影し、モニターでフォームを確認できる。ハードなトレーニングでは照明を明るく、ゆっくり泳いだり水中ウオーキングしたりするときは、リラックス効果を出すため暗めに調整できる。利用者一人一人に寄り添う空間づくりを意識した。「審査員に美術作品のような美しさと、テクノロジーの両面を評価してもらえたことは、純粋にうれしかった」と、自信につながっている。

 宮崎日大高から、東京工芸大へ進学した。同大学院のころ、遠藤克彦建築研究所でのアルバイトで、一般の注文住宅のコンペ向けに数多く設計したことが、自身を成長させた。研究所内で案が採用され、クライアントのコンペに参加し、実際に受注につながったこともあった。「学校で学ぶ建築と現場の違いが分かった」と貴重な経験を振り返る。同大学院修了後は、そのまま同研究所へ就職。14年に独立した。

 現在、長野県小諸市の大型スポーツクラブ施設の設計のほか、インドネシアで計画が進む文化商業施設の設計から雇用計画などのブランディングまで手掛けている。4月からは専門学校で非常勤講師として設計を教える予定で、活動の幅も広がっている。「美しい物を造るのは当然。ただ、作風を優先することなく、クライアントに寄り添うことを、これからも心掛けたい。そして、いつか、交流施設など古里に貢献できるものを造りたい」

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