みやビズ

2019年6月16日(日)
みやざき麺客万来
カテゴリーを選択してください

天領うどん/天領うどん本店

2012/12/27

味と接客が支える県北市民のソウルフード



日向市にある「天領うどん本店」の「天領うどん」。釜揚げうどんを塩味の利いたつゆにつけて食べる。種類が豊富なおでんも人気

日向市にある「天領うどん本店」の「天領うどん」。釜揚げうどんを塩味の利いたつゆにつけて食べる。種類が豊富なおでんも人気

 県北で生まれ育った人にとって「ふるさとの味」とも呼べるうどん店。1966(昭和41)年に田崎登保会長(73)が日向市内に店を開いた。以来、同市、門川町、延岡市内一帯に8店舗を展開。現在は2005年に跡を継いだ長男の澄社長(47)が、「うまい、安い、早い」のモットーと一貫した自社工場生産スタイル、従業員らの人情味あふれる接客で、地域に愛される店づくりを続けている。

 同店の名物メニューは店名にも掲げた「天領うどん」(320円)だ。釜から揚げたての麺を、塩味が利いていて、大きな揚げ玉が浮かんだ薄い色のつゆに付けて食べる。

 麺もつゆも揚げ玉も、毎朝本店横の自社工場で早朝から生産し、営業開始前に各店舗に届けているという。平日で1日1500~2000食を作るという麺は、国産とオーストラリア産小麦のブレンドで、日向灘の塩水から取れる塩を一緒に練り込んでいるため塩味が利き、甘みも感じる。麺の幅はやや細い。

 釜揚げうどんというと宮崎市内では甘めのつゆが一般的だが、社長自ら毎朝仕込むつゆは、麺と同じように独特の塩味を利かせていて、くせになる味。つゆに浮かぶ大きめの揚げ玉は、自社工場でふわっと丸く揚げた後、遠心分離器で油を飛ばすなど一手間を加えている。

 釜揚げのつゆは、温かいスープのベースにもなっているため、釜揚げの麺とつゆを一つの丼に合わせたような「かけうどん」(280円)が、価格の手ごろさも加わり一番人気という。「天領うどん」に続く3位には「肉うどん」(480円)、「天ぷらうどん」(同)が同着で続く。

 サイドメニューでは、「肉うどん」の具を使う「ミニ牛めし」(200円)や、年間を通して店頭に並び、どれも1個100円の「おでん」が人気。

日向市新生町の「天領うどん本店」。奥に座敷がある

日向市新生町の「天領うどん本店」。奥に座敷がある

 おでんは種類が常時約20種あり、工場でとじる「巾着」は餅、モヤシ、キャベツ、コンブ、ひき肉が入っていて具だくさん。ほかにも練り物は門川町、豆腐は日向市と地元企業の素材を使うことを心掛けているという。おでんは鍋を持ってきて持ち帰る人が多い。

 大人がうどんと一緒におでんを頼みたくなるように、同店では子どもはうどんの締めに「ソフトクリーム」(200円)をねだるのが定番という。

 店で使うネギ、タマネギ、レタス、ニンジン、大根は、都農町にある自社契約農場で取れた野菜を使う。農場では、店で出る生ごみを菌で分解し戻す生ごみリサイクルを実践。本店には、一度に70リットルのつゆを作ることができる工場仕様の大きな釜をオブジェとして展示している。

店のおすすめ

 店名にもなっている、つけ麺の釜揚げうどんです。

記者のひとこと

 味もさることながら、客と店のスタッフの距離感が近い店だ。高齢者も多いことから、流行のセルフ式ではなくフルサービスにこだわり、「おじいちゃん元気?」「天気晴れたね」など、親しみを込めて話し掛けるのが同店の接客担当者の「伝統」という。正社員採用が多いことも加わり、勤続30年のベテランが少なくなく、各店舗に「店の顔」と言える従業員がいる。そんな中で若手のホープとして本店の店長を務める河野廉央さん(38)は、子どものころ、店に来るたびに従業員のおばちゃんに頭をなでられるのがうれしかった思い出もあり、同店に勤める。いま自分の子どもが天領うどんを食べて育つのを見ながら、世代を超えて食べ継ぐ幸せを感じているという。


店のひとこと

 地域の皆様と共にという気持ちで、自然や一緒に働く仲間、お客さまのことを大切にしながなら、末永く地域の皆さまにご愛顧いただける店に精進していきたいと思っています。

【メモ】
店名:天領うどん本店
住所:日向市新生町2丁目66[地図]
電話:0982(53)6068
営業時間:午前10時~午後19時
定休:元旦(年末年始は営業時間に変更あり)
駐車場:40台
HP:http://www.tenryo.co.jp/

※紹介しているメニューや価格、住所などの情報は掲載時のものです。

アクセスランキング

ピックアップ