みやビズ

2018年7月17日(火)
キーパーソン

Hyuga Pharmacy(福岡県春日市)社長 黒木哲史さん

2018/03/05
20180302-1admin_image_1519981486.jpg 外来調剤と在宅医療に特化した調剤薬局「きらり薬局」で、24時間365日、薬剤師による薬の配達サービスを展開する。自宅や介護施設などで暮らす患者の心休まる生活のため、高齢化の進展でますます負担の増す医療や介護の現場を支えるため、調剤薬局の果たすべき役割と真剣に向き合う。「福岡から日本の高齢者の生活を守るブランド薬局をつくる」を目標に日々奔走している。

高齢者の生活守る調剤薬局を展開


社員たちとのコミュニケーションも大事にする黒木さん

社員たちとのコミュニケーションも大事にする黒木さん

 外来調剤と在宅医療に特化した調剤薬局「きらり薬局」で、24時間365日、薬剤師による薬の配達サービスを展開する。自宅や介護施設などで暮らす患者の心休まる生活のため、高齢化の進展でますます負担の増す医療や介護の現場を支えるため、調剤薬局の果たすべき役割と真剣に向き合う。「福岡から日本の高齢者の生活を守るブランド薬局をつくる」を目標に日々奔走している。

 薬剤師の資格を取り、宮崎市内の調剤薬局で勤務したり、大手製薬会社の営業(MR)として働いたりする中、規模の大きな病院、小さなクリニックなどそれぞれが抱える課題が見えてきた。膨張し続ける医療費削減に歯止めをかけるため、国が在宅医療に力を入れる方針を示す中、自分自身で思い描くサービスの形もあった。しかし、雇われの身では実現は難しかった。

 そして、会社勤めをしていた26歳のとき、急な病気で2週間ほど入院した。この経験が人生を真剣に考える契機になった。「一度きりの人生、資格や経験を生かして自分が本当にやりたいサービスをしたい」と考えるようになった。病院の近くにある一般的な、いわゆる“門前薬局”による配達サービスはほぼ未開拓。在宅医療の進展を見据え、可能性を信じて準備を進め、29歳のときに独立開業にこぎ着けた。

「高齢者の生活を守れる社会をつくりたい」と話す黒木さん

「高齢者の生活を守れる社会をつくりたい」と話す黒木さん

 独立後すぐは順風満帆だった訳ではない。一軒一軒、介護施設や病院をまわってサービスの概要を説明しても理解はなかなか進まなかった。それでも諦めなかった。すると時代が追いついてきた。在宅医療の広がりでニーズが大きくなるに伴い、サービスへの理解も次第に浸透していった。

 店舗は福岡県を中心に現在23店舗を運営し、従業員は約250人となった。今後さらに店舗を増やす方針だ。その目標達成へ課題となるのは薬剤師などの人材確保だが「日本の高齢者の生活を守る」という信念が“錦の御旗”となり、それを共有できる人材が集まっている。「3、4店舗展開すれば生活に困らないくらいの収入は得られる。これ以上となると苦労も多い。それでもやるのは、高齢者の生活を守れる社会をつくりたいという目標があるから」と強調する。

 千葉、埼玉、神奈川など、今後は地方は高齢者人口も減少し、都市部の方が増える。医師不足、薬剤師不足も深刻化することが予想される中、高齢者の安心な生活のために薬の配達サービスはますます求められるようになる。「今後も多店舗展開などでしっかり足場を固め、将来的には地方でも何らかの形でサービスを展開したい。医療、介護に共に取り組むパートナーとして、あらゆる面でサポートしていきたい」とさらなる先を見据えている。

(福岡支社・鬼束功一)

プロフィル

 くろき・てつじ 1973(昭和48)年3月、宮崎市出身。日向学院高-第一薬科大卒。宮崎市の調剤薬局勤務、大手製薬会社の営業(MR)などを経て、2008年に独立し「Hyuga Pharmacy」を設立、きらり薬局の1号店を太宰府市に開店した。18年3月時点で、福岡、佐賀、千葉、横浜、大阪で計23店舗を展開。薬局のほかに、福岡を中心に居宅介護支援事業所「ケアプランサービスひゅうが」を運営している。

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