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2018年10月17日(水)
海外事情 定期便 ~ジェトロ宮崎より~

台湾で県産本格焼酎の試飲イベント!

2018/03/23
 台湾の焼酎輸入に関するメタノール規制が2016年12月に緩和され、実質的に宮崎からの芋焼酎の輸出が解禁となった。これを受けて昨年末に台北市内で開催された県産品のPRイベントにも本格焼酎が出品された。

セミナー・利き酒セッションで県産の本格焼酎について理解を深める来場者たち

セミナー・利き酒セッションで県産の本格焼酎について理解を深める来場者たち

 台湾の焼酎輸入に関するメタノール規制が2016年12月に緩和され、実質的に宮崎からの芋焼酎の輸出が解禁となった。これを受けて昨年末に台北市内で開催された県産品のPRイベントにも本格焼酎が出品された。そこで今回は場所を台中に移し、現地の酒類関係者に的を絞った本格焼酎の試飲イベントを開催したので、その様子を報告したい。

 今月15日、台中市内のホテルにおいて「宮崎県産酒類セミナー・試飲会in台中」(ジェトロ宮崎貿易情報センター主催、県、県酒造組合共催)を開催した。当日は宮崎の本格焼酎を理解してもらうためのセミナーや利き酒セッションを開催した後、現地入りした八つの蔵が自慢の焼酎をPRした。会場には現地の輸入業者やレストラン関係者など約80人が来場して大いに盛り上がった。

 冒頭のセミナー・利き酒セッションでは、県食品開発センター応用微生物部の山本英樹副部長を講師に、本格焼酎の原料や製造工程から飲み方までスライドを使って説明するとともに、実際に原料や蒸留方法の違いを来場者にクイズ形式で飲み比べてもらった。来場者からは「芋のような植物から、こんなにおいしいアルコールを造り出してしまう日本人の技術に感銘を受けた!」と、その伝統製法に驚きを隠せない様子もうかがえた。

試飲会では県内の八つの蔵が自慢の本格焼酎をアピールした

試飲会では県内の八つの蔵が自慢の本格焼酎をアピールした

 続く試飲セッションでは、八つの蔵が各自のブースで本格焼酎をはじめとするお酒をアピール。来場者は思い思いの本格焼酎に酔いしれていた。来場者の反応は、「食事中にウイスキーを飲むことが多く、アルコール度数の高い焼酎の方が親しみやすい」というコメントが聞かれるなど、40度前後の「高濃度」の焼酎が好評であった。日本と同様、台湾では蒸留酒を食中酒として飲む習慣があり、焼酎が食中酒として普及するための土台はできていると言える。

 また、高濃度の焼酎の中でも「樽(たる)貯蔵」の焼酎の方がやや人気があったように感じられた。これもウイスキーが樽貯蔵であることを考えると、より親しみのあるお酒に近い方が好まれるということかもしれない。樽の色や香りが着いていることで、よりウイスキーに近い感覚で飲むことができるということなのだろう。

 さらに、アルコール度数が20度や25度の芋焼酎についても、「減圧蒸留」で造った芋焼酎に対して、「まろやかで飲みやすい」といった声が聞かれるなど、芋焼酎に関心を寄せる来場者も多くみられた。欧米に比べて、芋の風味がより理解されやすい土地柄といえるかもしれない。

人口280万人を抱える台中市。県産本格焼酎の消費拡大には認知度を高めることが必須だ

人口280万人を抱える台中市。県産本格焼酎の消費拡大には認知度を高めることが必須だ

 今回は街中の酒販店を訪問する機会もあったが、店頭にはウイスキーがずらりと並んでいる一方で、本格焼酎は影を潜めていた。台湾では30年前に食中酒としてブランデーが流行し、その後、赤ワイン、そして現在はウイスキーが主流となっているらしい。本格焼酎がその座を狙うには、何といってもその認知度が圧倒的に不足している点が大きな課題であろう。まずは蒸留酒の一つに「本格焼酎」というお酒があるということをいかに現地の人々に認識してもらうかが必要である。

 それにしても今回の訪問を通じて台湾の人たちの親日ぶりには驚かされるものがあった。街中で日本語も通じやすく、いろいろな場面で日本人に好意を抱いている様子が伝わってきた。さらに現地の人々は外食が主流であるとともに、食事中にウイスキーなどの蒸留酒を飲む傾向があることも理解できた。こういった現地の人々の特性や習慣の中に、今後、台湾に本格焼酎が普及していくためのヒントが隠されているのかもしれない。
(ジェトロ宮崎貿易情報センター・宮内安成)

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