みやビズ

2018年4月22日(日)
海外事情 定期便 ~ジェトロ宮崎より~

台湾企業とのビジネス連携 ~台湾市場と第三国市場への可能性~

2017/12/20
 台湾にとって日本は非常に重要なビジネスパートナーである。2016年に台湾の輸入相手国として日本は2位、輸出相手国としては4位だった。特に同年の対日輸入は前年比4.5%増の406億2261万ドル、最大品目の機械および電気設備は12.4%増と2桁の伸びとなった。

台中市で11月に開いた、本県企業と台湾企業の商談会の開会セレモニー

台中市で11月に開いた、本県企業と台湾企業の商談会の開会セレモニー

 台湾にとって日本は非常に重要なビジネスパートナーである。2016年に台湾の輸入相手国として日本は2位、輸出相手国としては4位だった。特に同年の対日輸入は前年比4.5%増の406億2261万ドル、最大品目の機械および電気設備は12.4%増と2桁の伸びとなった。しかも日本と台湾の連携関係の構築は両者間にとどまらず、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)など第三国まで及んでいる。

 そんな中、今年11月、県とジェトロは県内製品の海外への販路拡大を目的に、県内企業と台湾企業の商談会を台湾(台中市)で開催。私も事務局として参加した。今回はこの商談会を通じ、現場で感じたことを紹介したい。

▽台湾の日本に対する思い、ビジネスのチャンスに

 「台湾の人は日本に対してとても友好的である」とよく耳にする。日本台湾交流協会が2016年に実施した調査「台湾の対日世論調査結果」によると、最も好きな国は日本で56%。2位(6%)以下を大きく引き離している。商談会に参加した台湾企業からも「日本企業は高い技術を保有しているのはもちろん、仕事や取引において責任をもって親密に対応してくれる。その気持ちに応えられるよう、私も誠意を尽くしている。素晴らしいビジネスパートナー」と話していた。

 海外とのやり取りにおいて、信頼のおけるビジネスパートナーを見つけることは重要だ。文化や言語が異なれば認識のずれも起きる。しかし、そういう中において台湾は、日本との間に長年の貿易パートナーとして培った良い関係があり、日本の文化についても理解があるといっていい。互いを理解して信頼関係を築いていくことから始まる海外企業との取引だが、台湾企業とはそのハードルを少し下げてスタートできる。そこにビジネスチャンスが感じられた。

▽台湾企業との技術連携の可能性

 また、双方の企業の高度な技術力にも注目したい。商談会に参加した台湾企業から「日本企業は優れた技術、研究開発力、厳しい品質管理を兼ね備えている。コア技術は日本のものを使用し、共同開発も視野に入れている」とのコメントがあった。一方、県内企業からも「台湾に素晴らしい技術があることを理解できた。今後は一部を台湾から輸入し、製品化することを検討したい」との話があった。互いの長所を生かせれば、より良い製品の開発や価格競争力を高めることにつながるだろう。日本企業と台湾企業がWin-Winとなる技術連携の可能性を感じた。

▽台湾企業の海外ビジネス経験と中国・ASEANにおけるネットワークの活用

本県企業と台湾企業による商談会の様子

本県企業と台湾企業による商談会の様子

 さらに商談会に参加した県内企業から「台湾企業の営業力に圧倒されることも多々あった。海外と取引するには、自社の製品をいかに相手にアピールできるかが重要だと実感した。台湾企業から見習うことも多かった」との話があった。商談会に参加した台湾企業の大半は輸出入のビジネス経験があるとのことで、海外企業との商談や取引に慣れているように感じた。

 台湾の輸出依存度は、2011年の6割超に比べ、近年は5割と低下しているが、なお高い水準を維持。輸出先は中国が最大で、ASEANが第2の市場となっている。中国については言語・文化への理解(労務管理)、政府への迅速な対応が可能、ASEANについては台商や華人のネットワーク網があることが要因といえる。

 中国、ASEANで培った海外ビジネスの経験が現代の台湾企業にも生かされ、グローバル経営能力やマーケティング戦略の強みにつながっている。県内企業にとって台湾企業と連携することで、その海外ビジネス経験やネットワークを活用でき、台湾のみならず、中国やASEAN、ひいては第三国市場への販路の広がりを見いだせるのではないか。

 今回の商談会を通し、あらためて台湾は日本にとって非常に関係の深いビジネスパートナーであることを再認識した。日本企業の「優れた技術、研究開発力、厳しい品質管理」、台湾企業の「グローバル経営能力、世界に広がる人脈ネットワーク」、それぞれの強みを生かした連携関係の構築は、両者間でのビジネスにとどまらず、中国やASEANなど第三国市場へ広がる可能性も感じたところである。

 ジェトロ宮崎では、県やジェトロの海外事務所とも連携しながら、今回のような商談会や海外のビジネス情報の提供を目的としたセミナー等を行っている。既に海外へ取り組まれている人はもちろん、今後海外展開を検討している人など、ぜひジェトロの事業を活用いただきたい。

(ジェトロ宮崎貿易情報センター・繪柳孝丞)

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