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2018年12月12日(水)
上々企業

松山タイヤ商会(宮崎市)

2015/01/13
松山タイヤ商会(宮崎市)の松山幸一社長

環境保持と経費削減を両立

長年の実績

松山社長

松山社長

 宮崎市内で半世紀近くタイヤ販売を手掛ける松山タイヤ商会(宮崎市、松山幸一社長)では、新品タイヤ販売のほか、再生タイヤの製造販売を行い、顧客からのオーダーが安定している。

 同社の特長は、365日24時間体制でタイヤの交換修理に応じられる体制が構築されていること。そのほか、国内外の有名メーカーのタイヤを取り扱っており、各メーカーのタイヤの良い点・悪い点を顧客に対し、正直に伝えていることである。工賃などが同業ライバル社より安く設定されていることに加え、丁寧な仕事ぶりが評価され、県南の串間市や県北の延岡市から、わざわざ宮崎市の当社にタイヤを交換に来る顧客がいるほどである。


 以前は宮崎市内に20社ほど地場資本のタイヤ販売店があったが、現在は5、6社程度に減っている。要因は、大手車部品販売店が宮崎県内に複数店舗を進出していること、海外製の安いタイヤが流入していることなどが挙げられる。

コスト削減に貢献

 土木工事業者は官公庁予算削減の影響からコスト削減を迫られ、運送業者は燃料高騰や荷主からの値下げ要求などに苦慮している。当社の顧客は、土木工事業者や運送業者が多い。

 そのため当社では再生タイヤ製造を行い、需要者のニーズに応えてきた。宮崎県内には4社の再生タイヤ工場があったものの、現在は当社が唯一県内で再生タイヤ製造を行っている。製造方法は使用済みタイヤ(台タイヤ)表面を削り、傷やパンク跡のない台タイヤを選択。ゴムを張り付け、金型に入れ、両面から熱と圧力を与え、完成させる。約70分で1本のタイヤが完成する。

1カ月あたり100本程度の製造販売を行っており、コストを抑えたい業者にとって、新品の60パーセントで手に入る再生タイヤは重宝している。問題点もある。土台となる使用済みタイヤの仕入れが安定しないこと。乗用車には利用が向いてないこと。前輪駆動車が多いため、後輪に使用しなくてはならないことである。

 当社の全体売り上げのうち、再生タイヤの販売比率は約10パーセントであるが、1994年には宮崎市高岡町に1900坪の土地を購入、再生タイヤ専用工場を設置しており、台タイヤの収集が向上すれば増産は可能である。

 松山社長は「新品タイヤを販売している会社だからこそ、収益性の少ない再生タイヤの製造も行える。環境に優しい再生タイヤは企業のコスト削減にも役立てる。ただ、問題は台タイヤの仕入れが難しくなっている」と話す。

 台タイヤは、仕入れたうちの60パーセント程度しか、再生タイヤに向いてないという。「傷のある台タイヤを削り、再生タイヤにしても、結局はお客さまに迷惑が掛かる」と、見えないところにも正直に対応していることが、長年安定して受注を広げている理由の一つであろう。

 
本社:宮崎市恒久4412
代表:松山幸一
創業:1965(昭和40)年6月
設立:2014年6月
資本金:500万円
TEL:0985(51)2706
 県内に複数あった再生タイヤ工場が同社だけとなったのは、新品タイヤの販売方法に秘密がありそうだ。新品タイヤを納入する顧客に対し、他社が行わないホイール掃除、タイヤワックス処理などを施し納品すると出来映えが違う。ちょっとした気遣いだ。経費削減を目指す企業にとって再生タイヤは有効だ。新品タイヤで信用あるからこそ、再生タイヤ製造販売もうまくいく。まさに車の両輪だ。他社との差別化を・・どの業種でも言われるが、当たり前のことを当たり前にやる。プラスアルファのサービスが顧客の心をつかむ。そこにビジネスチャンスが眠っている。
(帝国データバンク宮崎支店・小倉祐一)

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