みやビズ

2018年10月21日(日)
上々企業

ブルーウイング

2014/04/25

自動噴霧システムによる農家支援


 現在南九州を中心に猛威を振るっているPED(豚流行性下痢)、今月13日には隣県の熊本で鳥インフルエンザが確認されており、今後の防疫体制については状況を注視していく必要がある。

牛舎で利用している消毒噴霧システム

牛舎で利用している消毒噴霧システム

 ブルーウイングの森山喜昭社長は、「畜産の防疫体制も必要だが、宮崎県産の野菜や果物が注目を浴びている昨今、農家の害虫対策などもこの時期は大切」とコメントしている。

 同社は蓄電池の開発や自然エネルギー発電の研究を進めており、これまで一般家庭向けと、事業所向けに発電システムや蓄電池を納品してきたが、農業の分野に注目するようになったのは2010年4月20日に都農町で発生した口蹄疫がきっかけ。消毒作業は大変だが、毎日、自動で消毒できるシステムが開発できれば農家の負担も減るのではないかと考え、自動消毒噴霧システムを開発した。

ビニールハウスに導入した噴霧システム

ビニールハウスに導入した噴霧システム

 同システムは本社を置く延岡市内の牛舎、豚舎および鶏舎に設置して防疫体制を確立させた中、知り合いの農家から「ビニールハウスの水まきや消毒も手間や費用がかかって大変だ」という話を聞いて、「自分の開発したシステムを困っている農家に役立ててもらおう」と同商品の改良に取り組んだ。

 改良を重ねた結果、現在のシステムは既存の消毒槽やコンプレッサーを使うことができるため安価に導入でき、汎用性の高いフッ素樹脂でできたチューブをビニールハウスの支柱部分に固定、意匠登録した噴霧ノズルから液肥や水が噴霧されると細かな粒子の濃霧が発生するシステムである。これまで約10アールの作業に2人がかりで1時間半程度かかっていた肥料散布や水まき作業が、4~5分間で完了。濃霧は10分程度消えないため、葉の裏側まで行き渡る。

意匠登録した噴霧ノズル

意匠登録した噴霧ノズル

 また、これまでノズルや管は、液体が溜まることにより目詰まりや凍結などを起こしやすくなっていたが、当社のシステムは液体散布後にエアーを通すことにより目詰まりが発生しない点も特長となっている。(実用新案出願中)

 今後の展開について森山社長は、「山口県の農家に導入して効率化が実現できた。現在熊本県や大分県、佐賀県のハウス農家からも引き合いが来ている。高齢化や後継者不足で困っている農家の役に立ちたい気持ちは変わらないので、次は農作物の収量拡大に繋がるシステムの開発に取り組みたい」とコメントしている。
 
設立:2008年9月
資本金:900万円
本社:延岡市別府町4196
TEL・FAX 0982(31)4748
URL http://kbw-jp.com/
 農畜産業界に少しでも役に立ちたい一心で、開発したシステムに改良を加え続けている森山社長。同社の基幹業務である蓄電池や自然エネルギー発電の研究も導入してより良いシステムが作れないか、と意欲的に話している森山社長の目に力強さを感じた。この積極性と飽くことのない探求心がとても印象的だった。
(帝国データバンク宮崎支店・宮本幸一)

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