みやビズ

2018年8月15日(水)
上々企業

マスジュウ(宮崎市)

2017/10/03
 高齢化の急速な進展と、核家族化などの社会構造の変容に伴い、遺品整理業は注目され需要が高まっている。建設業のマスジュウ(宮崎市、増田貴大社長)は2009年から遺品整理業に参入。“終活”を支援する部門「エンディングサポートみやざき」を立ち上げ、同年には県の経営革新計画承認企業、15年には「がんばる中小企業・小規模事業者300社」に認定され、以降着実に知名度と実績を伸ばしている。

ネットワーク生かし“終活”支援


エンディング事業を手掛けるマスジュウ

エンディング事業を手掛けるマスジュウ

 高齢化の急速な進展と、核家族化などの社会構造の変容に伴い、遺品整理業は注目され需要が高まっている。建設業のマスジュウ(宮崎市、増田貴大社長)は2009年から遺品整理業に参入。“終活”を支援する部門「エンディングサポートみやざき」を立ち上げ、同年には県の経営革新計画承認企業、15年には「がんばる中小企業・小規模事業者300社」に認定され、以降着実に知名度と実績を伸ばしている。

 遺品整理業に参入した際、増田社長は「エンディングサポートみやざきを登録商標したが、事業として成り立たないと思った」と振り返る。ではなぜ、遺品整理を行おうとしたのか。まず、新しいことへ挑戦したい気持ちがあったという。また、自社の可能性を試してみたいことも理由のひとつだった。最も強く思ったのは「困っている人を助けたい」だった。そうすることで結果的に、「自社の価値も上昇し、“面白そうな会社”として認知されるのではないかと考えた」(増田社長)。

 また、遺族から「頭が混乱しているのに、いろいろな所に連絡しなければいけないなど、大変だった」との声を多数聞くうちに、「当社で助けられるのではないか」との思いにたどり着いたことも、参入のきっかけとなった。

 法律・税務相談や清掃、遺品整理など当社でワンストップでできるサービスを県内で初めてスタートさせた。遺品整理への認知度が少なく、苦労の連続だったという。しかし、紹介料ゼロで仲介しており、いまや相談件数は年間200件を超える。

社会福祉協議会などで販売するエンディングノート

社会福祉協議会などで販売するエンディングノート

 近年、依頼が増えているのがセミナーの開催。人生の最後を迎えるためのさまざまな準備、いわゆる“終活”がブームとなっていることも大きい。社会福祉協議会などから年間約10回の依頼を受け、無料セミナーを開催している。その際に、もしもの時に備えて記入する「エンディングノート」を販売する。この売り上げの全額を孤独死防止などに役立ててほしいと社会福祉協議会や地域包括支援センターなどに寄付している。

 エンディングサポートみやざきの顧客対応担当者は全員女性。遺族に寄り添い、丁寧で細やかな対応、豊富なノウハウが他社と差別化できており、紹介受注が伸びている要因でもある。増田社長は「お客さまからは感謝の手紙をもらうことが多い、なお一層サービスを拡充していきたい」とやりがいを感じている。

 最近では、誰も住まなくなった家の巡回サービスや、お墓の掃除、生前整理などの需要も増えてきた。増田社長は、「遺品整理事業では利益を生み出すのは厳しいが、本業の建設業をしっかりやることでカバーできる。今後も幅広いネットワークを生かして、孤独死ゼロの社会を目指し活動したい」と、社会貢献に意欲を燃やす。

株式会社マスジュウ
本 社:宮崎県宮崎市下北方町590の1
代 表:増田貴大
設 立:昭和54年11月16日
資本金:4,000万円
従業員:15名
電 話:(0985)29-3303
HP:http://ending-support.com
 当社の経営理念は「人を大切に、ものを大切に、地域を大切に」である。エンディング事業を手掛ける当社はまさに、理念に沿った事業を展開しており、過去最高の利益を確保できた。超高齢化社会が迫っており、ますます依頼が増えてくるだろう。
(帝国データバンク宮崎支店・小倉祐一)

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