みやビズ

2018年7月16日(月)
上々企業

有限会社セカンド.(宮崎市)

2017/06/20

クリーニングの新常識へ


 ここ数年で防シワ加工や形状記憶加工が進化し、何度洗濯してもシワが目立たないワイシャツが普及したほか、必要最低限の服を上手に着回す「ミニマリスト」のライフスタイルが注目される。それを尻目に、衣料品のクリーニング需要は落ち込んできた。

写真(1)一見きれいないすでも、こんなに汚れていました

写真(1)一見きれいないすでも、こんなに汚れていました

写真(2)倉庫で眠っていたチャイルドシートを洗浄する

写真(2)倉庫で眠っていたチャイルドシートを洗浄する

写真(3)チャイルドシートを洗浄したところこれだけの汚れが出てきた

写真(3)チャイルドシートを洗浄したところこれだけの汚れが出てきた

 セカンド.(宮崎市清武町)の後藤誠さんは、県外でクリーニングの修業を重ねて優れた技術を習得し、地元に貢献しようと宮崎へ戻ってきたが、最近のクリーニング業界の厳しさに直面した。需要が落ち込む衣料品以外で、技術を生かせる分野はないものか?それが「いすのクリーニング」だった。

【いすが汚れたらどうします?】

 いすを長年使っていると、食べ物や飲み物をこぼした汚れや座る人が着ている服の汚れ、汗や皮脂の汚れが徐々に蓄積されてしまう。たとえ汚れを防ぐカバーを使っていても、その汚れはカバーの繊維を通って、いす本体に付着しやすい。だからと言って、良品のダイニングチェアは1脚数万円の世界。いすを買い替えるには相当値が張る。我慢して使っても、その汚れから独特の臭いが発生してしまう。

 家庭のいすがこの状況なら、ホテルの宴会場や車のシートにも同じようなニーズがあるはず。このひらめきが新たな展開につながった。

【えっ?こんなにきれいになるの?】

 取引先の某ホテルから宴会場で使う高級ないすを預かり、試しにクリーニングしてみると黒ずんだ液体がにじみ出た。そのいすはホテルが開業した当初から使っていて、以前から汚れが気になっていたという。ホテルの担当者はその結果に絶句したという。

 このテストに自信を持ち、今年4月から本格的に新規事業として取り組んでいた際、取引のある宮崎太陽銀行の担当者もその結果に驚き、5月には銀行の取引先にこのサービスを紹介する提携を結んだ。早速紹介された自動車ディーラーの店舗で車のシートをクリーニングしたところ、ディーラーの社員全員が大絶賛。これまではシート全体を取り換える対応しかできなかったものの、サービスの選択肢が増えたと喜ばれた。

 車のシートと同様にチャイルドシートにも対応できる。チャイルドシートは子供が大きくなると不要になり、親戚や友達間で使い回すものだが、チャイルドシートこそさまざまな汚れが付きやすい。しかし、写真(2)の通りきれいによみがえって、その汚れた液体はコップ1杯もの量になる=写真(3)。これなら安心して譲ることができる。

 後藤さんは「そもそも汚れの落とし方には順番があって、それを分かっていないと落ちる汚れも落ちなくなります。高いお金で買い替えるよりも、クリーニングが経済的です。汚れは悪臭の原因にもなるので、早めの対応をお勧めします」と話す。
有限会社セカンド.
住所:宮崎市清武町木原57の39
電話:0985-75-0008
 宮崎では車のシートクリーニングを手掛ける自動車整備業者もいますが、同社はクリーニングの技術を最大限に駆使して作業を効率化。車のシートなら値段は3500円〜と割安で、コストパフォーマンスも「クリーニングの新常識」です。この事業に取り組み始めた今年4月、社名の最後に「.(ピリオド)」をつけたことも決意の表れでしょう。新たな分野へ果敢に挑戦する「セカンド.」にエールを送ります。
(帝国データバンク宮崎支店・忠平匡胤)

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