みやビズ

2018年6月24日(日)
上々企業

産業振興ドローン協会(宮崎市高岡町)

2017/06/06
 受講生たちにドローンの操縦について説明する境田健代表理事(写真左)

パイロット育てます


受講生たちにドローンの操縦について説明する境田健代表理事(写真左)

受講生たちにドローンの操縦について説明する境田健代表理事(写真左)

 空撮や上空からの現場調査に利用される小型無人機「ドローン」。ドローンの利用促進や普及を目的に2014年11月に設立したのが産業振興ドローン協会(宮崎市高岡町、境田健代表理事)。同協会は操縦の講習会や講義などを会員向けに行うほか、建設現場の空撮や、建設コンサルタント会社からの依頼を受けて空撮した画像を専用ソフトで3次元化する作業などを受託している。最近はドローンを活用する企業が増えてきたこともあり、安全運航のためパイロットや管理者の養成講座も始めている。

 ドローンの普及が顕著なのは建設業界。土木や建築では、施工前の現場を上空から撮影し、施工中も進行状況や完工後の状況も空撮することで、これまで捉えるのが難しかった角度からの写真を記録として残すことが可能となっている。
 
 普及が進む理由には、まず、複数のプロペラを持つドローンは飛行が安定しているため操作が容易であることが挙げられる。これに加えて、衛星利用測位システム(GPS)を搭載するドローンの場合、飛行経路を事前に入力することで特定のルートを自動で飛行させる。

 こうした特性を生かし、国土交通省は、情報通信技術(ICT)を建設現場に導入することによって、建設作業の生産性向上や安全性の向上を図る取組であるi-Construction(アイ・コンストラクション)を進めている。これまで目視だけで行われていた橋やトンネルの点検、造成現場での土量計算などが対象で、日数や人件費がかかっていた作業をドローンから撮影することで、工期の短縮や人件費の削減につなげることが狙いだ。

ドローンで空撮した宮崎市の一ツ葉海岸。土木や建設の現場確認や工程の進行状況の確認で活用されている

ドローンで空撮した宮崎市の一ツ葉海岸。土木や建設の現場確認や工程の進行状況の確認で活用されている

 普及が進む一方で、問題となっているのが墜落事故や航空法に関するトラブル。境田代表理事は「気象変化の激しい山間部や強風が吹く海岸部では飛行することが難しい」と指摘。同時に「人が密集する場所、建物が隣接する場所での飛行は、最大限の注意を払っても万が一の事態が起きないとも限らない。不具合が発生する可能性もあり、その点をどうやってクリアするかが大切」と話す。普及を進め、安全に運用させたいという思いがパイロット養成講座開設につながっている。

 同協会はJUIDA(日本UAS産業振興協議会)の認定を受けており、県内で唯一「i-Construction」に対応した組織。パイロット養成講座を開き、ドローンの普及に努めるほか、これまで行っていた撮影代行や測量作業などについては、株式会社の「ドローンソリューションズ」を立ち上げて、連携して対応する方針。

 同協会の前身は県マルチコプター協会。ドローンの普及に合わせて名称を変更した。また、5月には、宮崎市高岡町の旧穆佐小学校をリノベーションして開設した「MUKASA-HUB(ムカサハブ)」に拠点を設置。校庭や体育館を利用してテスト飛行、スクールが開設しやすくなっている。

 境田代表理事は「ドローンを所有しているが操縦に自信を持てない企業、活用を検討している企業や個人が安全に運用できるよう役に立ちたい」としている。

一般社団法人
産業振興ドローン協会
設立:2014年11月
本社:宮崎市高岡町小山田字麓973の2
MUKASA-HUB 2階
TEL:090-5936-2565
URL http://mimca.jp/
 先日、同協会主催で1回目のドローンの操縦と安全運行管理者講習が開かれた。修了と同時にJUIDA認定ライセンスの取得権利が得られることもあって、操縦するパイロットにも責任と今後の技術研さんが求められる内容だった。
 ドローンを効果的に活用する上で、企業側も安全な運用に関する教育やパイロットの養成は欠かせないだろう。
(帝国データバンク宮崎支店・宮本 幸一)

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