みやビズ

2018年6月24日(日)
上々企業

中川ホルモン(都城市)

2017/05/02
 都城市でホルモンを主体に肉加工品販売を手掛ける中川ホルモン(中川寿之社長)は、47年余の実績を持つ老舗業者で、九州一円に販売網を持っている。丸に十字の「中川ホルモン」のトラックを町中で目にすることがある。しかし、独自の販売形態であることは知られていない。

本当の手作りにより受注増加


2016年5月に新設された中川ホルモン工場

2016年5月に新設された中川ホルモン工場

 都城市でホルモンを主体に肉加工品販売を手掛ける中川ホルモン(中川寿之社長)は、47年余の実績を持つ老舗業者で、九州一円に販売網を持っている。丸に十字の「中川ホルモン」のトラックを町中で目にすることがある。しかし、独自の販売形態であることは知られていない。

 創業当初から営業は外部委託を行い、中川ホルモンは製造を主に行う。一方、販売委託された事業主は、年間契約した価格において自身の営業範囲内で拡販を図る。さらに倒産リスクは中川ホルモンが半分補償するため低減される。同社は販売関連の固定費がかからず、新商品開発などに注力できる。ウィンウィンの関係が構築されている。

 現在は都城市で8、鹿児島県で4、福岡県で4、佐賀県と大分県、日向市で各1の事業主が販売を行っており、九州外では中川ホルモンが独自に販売を行っている。

 2016年5月には、現在の都城市宮丸町に本店を新築移転。食品衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」にも対応できる最先端の設備を導入したことで、安全性がさらに高まった。

 調理法によって硬さや臭みが残るホルモンであるが、中川ホルモンの製造方法には秘密がある。豊富な地下水を利用して、まるで“洗う”ように湯で煮る。そうすることで他社にはない、風味の豊かな柔らかいホルモンが出来上がる。16年10月には中国地方にスーパーを展開する業者が視察に訪れ、その調理法や安全性を評価し、継続取引につながっている。

今後の展開を語る中川寿之社長

今後の展開を語る中川寿之社長

 中川寿之社長は「ここまで順調な道のりではなかったものの、先行きが開けてきた」と語る。同社はレストラン経営や水産事業などさまざまな事業を展開してきた。採算性が向上するためには、本業に注力すべきだと考え、事業売却などを行うことで利益確保ができるようになった。

 ただ、近年の畜肉高騰から原料調達や販売価格転嫁などが問題となってきた。そこで肉加工品の販売比率を向上させる策に出る。新工場では、焼き台を6台設置。主に備長炭を材料として、本格的な炭火焼きを販売している。炭火焼きによる“本当の”手作りを行うことによって、風味や味が良いとして、県外大手より受注が増えている。特にレバーの炭火焼きについては、血抜きなどを鮮度の良い状態で処理するため消費者からの評判は上々だという。

 ピンチをチャンスに変える戦略や、手間のかかる他社が行っていないような細やかな作業によって売り上げを伸ばしている。また従業員も増やして増産体制に備えている。「今後も本業をしっかり行っていきたい」と語る中川社長は確かな手応えを感じているようだ。


中川ホルモン
住所:宮崎県都城市宮丸町2798の1
設立:1977(昭和52)年12月
資本金:6000万円
電話:0986(23)2594
通販サイト:http://nakagawa-horumon.jp/
 ふるさと納税では、独自の販売を見送った中川社長。理由は「得意先がふるさと納税で実績を伸ばしている。陰ながら応援したかった」と語る。営業手法も外部委託しているだけに、得意先の状況を分析して製造販売にあたる。中川社長は他者を思いやる優しい人柄であり、今後も発展が期待される。
(帝国データバンク宮崎支店・小倉 祐一)

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