みやビズ

2018年4月23日(月)
上々企業

ミヤケイフード(川南町)

2017/01/24

品質重視の全数検査で販路拡大、北海道へ進出


 2017年1月、鶏肉卸売り、加工業務を手掛けるミヤケイフード(川南町、田中道則社長)が本社を新築移転、事業拡大に向け新たなスタートをきった。

川南町に新築移転したミヤケイフードの本社(左)と、エム・ティ・シーの食肉加工場(右)

川南町に新築移転したミヤケイフードの本社(左)と、エム・ティ・シーの食肉加工場(右)

 同社は1988年9月の設立以来、本県産の鶏肉だけを取り扱い、宮崎県内のスーパーマーケット、精肉加工業者、精肉店、食料品店などを得意先として実績をあげてきた。

 同社が販売に特化した事業を手掛ける一方、同じグループの会社では長年ブロイラーを中心に食肉加工業務を手掛けてきた経緯があり、加工と販売の営業協力で相乗効果も発揮してきた。ただ、近年はグループ会社の加工事業からの撤退により、ミヤケイフードのみ稼働する体制が続いていた。

 加工場を持たないことで、得意先からの鶏肉加工要望への対応がうまくいかずに販売の機会損失につながり、外注対応によるコスト負担の増加も経営課題となっていた。グループ会社においても、豊富な資産の活用、これまで培ってきた食肉加工ノウハウの活用が課題となっており、このたびの本社移転、加工業務への再進出計画につながった。
 
 食肉加工場を立ち上げたのは、グループ会社の「エム・ティ・シー」だ。同社では長年ブロイラーの加工業務を手掛けてきた実績とノウハウがあり、新たに従業員5人を採用、今後も採用を進め10人体制を築く方針である。

 加工場内には、本県で導入例の少ない真空蒸気解凍機や急速冷凍機、真空包装機などの最新設備があり、衛生管理も万全だ。併設された倉庫には出荷口3カ所があり、倉庫内には冷蔵庫(収容能力7トン)、冷凍庫(同25トン)が設置されている。

 食鳥の解体処理作業では、温水浸漬(しんせき)、洗浄、浸漬冷却の過程で鶏肉が水分を多く含むことから、加工過程での鶏肉のドリップ流出につながり、衛生面と排水処理の面で課題となっていた。加工用凍結原料の解凍は、これまで自然解凍で一昼夜かけて行ってきた。それが真空蒸気解凍機によりたった1時間で解凍可能となり、急速、均一に解凍することで原料の品質低下も少なく、ドリップを減らす効果が高い。

安全衛生面に配慮し、最新設備を導入した食肉加工場

安全衛生面に配慮し、最新設備を導入した食肉加工場

 加工作業後の凍結処理でも急速冷凍機(ノンドリップフリーザー)を使用することでドリップの流出を抑え、解凍後の鮮度や食感も保つことが可能となっている。また、加工品の品質向上に加え、解凍・冷凍に費やしていた時間のロスがなくなったことから作業の効率化が図られ、ドリップ量が減ったことから排水処理の負担軽減にもつながっている。

 加工業務では、もも肉のカットを中心に手羽元骨抜き、串加工を行っている。これからは顧客の細やかな要望(骨付き、骨なし、ぶつ切り、指定グラムでのカット、生串など)に対応、非加熱加工(味付け、衣付け)にも積極的に取り組んでいく計画だ。

 精肉の包装も改善。従来は業務用の2キロパックのみを扱っていたが、新たに導入した真空包装機で500グラム、1キロパックも製造できることになった。これまで要望に応えられなかった小分け販売に積極的に対応していく方針で、小売店向けの売り切りサイズなど新たなニーズの掘り起こしを期待している。

 田中社長は「安全衛生面に配慮し、最新設備を導入した加工場が完成した。グループ会社と連携を図り、従業員の習熟度を高めながらお客のさまざまな加工ニーズに応え、高品質な製品を提供していきたい。今後はカット、スライス、串加工などに加え、味付け加工などにも進出し、新たなお客の開拓も進めたい。鶏肉の加工に関する相談、問い合わせをお待ちしている」と話す。


株式会社ミヤケイフード
住所:児湯郡川南町大字川南24126
設立:1988年9月
資本金:2000万円
従業員数:9人
TEL:0983(32)0298
FAX:0983(32)0290
 もともと鶏肉の加工ノウハウを有する会社。加工場が稼働することで、販売先へより付加価値の高いサービス提供が可能となる。最新設備の導入により食品の品質維持、環境衛生対策、時間の短縮、効率化にもつながっており、今後の事業拡大が期待できる。
(帝国データバンク宮崎支店・飛田敬史)

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