みやビズ

2019年6月25日(火)
上々企業

クリエイティブマシン

2014/06/06

3D-CADで日本のモノづくりを前進させる

 日本の製造業、モノづくりが世界的に評価されてきたのは、製品の生産現場である工場の現場力にあった。近年は生産・技術の海外移転、グローバル化による競争激化などから製造業を取り巻く環境も厳しいが、メーカー各社は生産性や品質の向上に向けて設備・システム投資を行い、生産ノウハウを生かし、他社との差別化のため自社で生産装置・機械の開発を行っている。その機械装置の設計・製作業務を3D-CADを通じてサポートしているのがクリエイティブマシン(宮崎市)だ。

クリエイティブマシン社が日本語バージョンを自社開発し、国内総代理店として販売している「IRONCAD」

クリエイティブマシン社が日本語バージョンを自社開発し、国内総代理店として販売している「IRONCAD」

 もともと各種産業機械の開発、設計、製造、販売を目的にスタート。芳賀卓也社長は産業機械開発・設計で豊富な経験・実績があり、県外の大手機械メーカーとの人脈を有していた。FA関連自動機、自動車産業向けの設備(自動組立機、加工機プレス機、検査機、洗浄機リークテスタ)、半導体産業向け設備(高速レンズマウンター、ウェハー面取り加工機)、航空業界および自動車産業向け治具(組立治具、溶接治具、検査治具)などの開発・設計を手掛けてきた。また、その構想から詳細設計までをすべて3D-CADで行っている。企業規模こそ小さいものの、機械開発、設計、製造の技術は公的な機関にも承認される等技術評価は高い。

 そんな機械設計会社である同社が、3D-CADの販売を行うことになったのには理由がある。同社は業界では比較的早い時期より設計の3D化に取り組み、自社設計用にさまざまな3D-CADを徹底的に検証してきた。しかし、どの製品も2D-CADよりも使いにくく、設計スピードも超えられない。そんな中、唯一「IRONCAD」だけが機械設計の完全3D化を達成できたこと、さらに2D-CADよりも設計工数を大幅に削減できたのだ。

 FA業界において、部品が何千点もある機械装置の設計は3D化が進んでおらず、機械の設計・製作のスピード化、効率化、競争力の維持・強化にはIRONCADの普及が欠かせないと強く思っていた。2008年に開発元であるIRONCAD社(アメリカ)と販売契約を行い、日本語バージョンを自社で開発、国内総代理店として販売を開始している。

 事業は宮崎本店のほか、東京、大阪、名古屋に事務所を構え、販売、サポート、開発を行う。IRONCADの販売では日本総代理店としてユーザーへの販売を行い、大手商社など11社ある国内販売代理店と販売ネットワークを構築。さらに提携先を増やしている。

 機械の設計・製作とCAD開発・販売、運用ノウハウの提供という独自のビジネスモデルを確立しており、両業務の相乗効果で実績をあげている。現在、得意先は製造業者、機械メーカー、機械設計会社、大学などでユーザー数1000社以上(ライセンス数3000シート以上)あり、国内主要メーカーが名を連ねる。

3D-CADを操作する芳賀社長

3D-CADを操作する芳賀社長

 社長をはじめ従業員の多くが機械設計者であること、その立場、設計実務から得たノウハウを顧客に提案すること、設計業務の改善や設計の3次元化を指導できる点が最大の強みとなりユーザー開拓は進んでいる。

 今では国内製造業者に3D-CADの販売を進めながら、機械装置設計の3次元化の指導、設計業務改善のコンサルティングを行う。業界大手機械部品メーカーとCADに連携したプログラムの開発なども進行中だ。

 芳賀社長は「FA業界では生産技術、自動機・治具設計はいまだに2D設計が主流であり、シェアを広げる余地は大きい。IRONCADの優位性と運用ノウハウ提供により、製造業界のITをけん引し、設計環境を変えていきたい」と話している。

 
設立:1961年11月
資本金:1000万円
本社:宮崎市島之内7275-4
TEL:0985(71)2078
http://crtv-m.com/
 3D-CADを通して日本の製造業の強みである生産技術力を支える企業。営業所と販売代理店により全国に販売ネットワークを構築しており、今後も大手オフィス機器メーカーとの代理店契約があることから、さらなる事業の拡大が見込まれる。

 芳賀社長は「これからも宮崎本店から機械装置設計の3次元化を進めていきたい。バージョンアップにより事業領域を広げていきたい」と熱く語る。これからの活躍が楽しみな企業だ。
(帝国データバンク宮崎支店・飛田敬史)

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