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2019年8月26日(月)
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上村哲司さん(宮崎交通取締役)

2014/12/24
【わたしの一冊】上村哲司さんお勧めは、ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス著「ビジョナリーカンパニー」(日経BP出版センター)

ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス著「ビジョナリーカンパニー」(日経BP出版センター)

時代を超える生存の原則を紹介

かみむら・てつじ 1988(昭和63)年宮崎銀行入社。2003年に宮崎交通に出向し、監査法務室長や宮交HD経営企画部副部長など歴任。10年に宮崎交通に入社し、同年6月から現職。1964(昭和39)年生まれの50歳。

かみむら・てつじ 1988(昭和63)年宮崎銀行入社。2003年に宮崎交通に出向し、監査法務室長や宮交HD経営企画部副部長など歴任。10年に宮崎交通に入社し、同年6月から現職。1964(昭和39)年生まれの50歳。

ビジョナリーカンパニー 時代を超える生存の原則

著 者:ジェームズ・C・コリンズ ジェリー・I・ポラス 
出版社:日経BP出版センター

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 20年ほど前からビジネス書を読み始めた。その頃からビジネス書と文芸書を同時並行で読むようにしているが、心に余裕がなくなると、ビジネス書だけになる。ちなみにここ2年ほどは、ビジネス書だけになっているのが残念だ。

 ビジョナリーカンパニーは2011年に手に取った。副題には「時代を超える生存の原則」とあり、「12の崩れた神話」を次々と具体例を挙げて論じている。

 例えば、「すばらしい会社をはじめるには、すばらしいアイデアが必要である」という神話があり、それは間違いだと指摘する。その一例として、ヒューレット・パッカードを取り上げ、創業時は「電子工学の会社にしよう」というだけで、何ら具体的なアイデアがなかったことなどを示している。成功し、生き残り続けている企業の歩みを綿密に調べ上げ、ビジネスで広く信じられてきた「神話」は現実には当てはまらないことを証明していく。

 「崩れた神話」はこのほか、「成功している企業は、利益の追求を最大の目的としている」「優良企業は危険を冒さない」「変わらない点は、変わり続けることである」「大きく成功している企業は、綿密で複雑な戦略を立て、最善の動きをとる」などがあり、ことごとく反証していく。

 中でも心に響いたのは、「ビジョンを持った偉大なカリスマが必要である」ことを否定している部分。そこでも、さまざまな事例を挙げ、「時を告げるのではなく、時計をつくる」ことの重要性を示す。つまり、カリスマは、その人こそが時計だが、その人がいなくなったら、時を告げることができなくなる。組織として時計をつくれる人たちがいることが大事だと指摘する。それが時代を超えて生存するための原則となる。

 また、「2つの相反することを同時に獲得することはできない」ことの反証も、心に残っている。つまり、「短期の利益追求か、長期の利益追求か」という二者択一ではなく、短期も利益を追求し、長期も追い求めるということ。「OR」ではなく「AND」。事業を進める上で「なるほど」とふに落ちた。

 この本を読んで、会社としてはいろんな事業に手を出して強い部分を伸ばし、自分でも時計をつくる設計者の1人にはなれるのではないかと思えるようになった。社内の勉強会でも教材にして社員にも伝えたが、「目からうろこが落ちた」と感動してくれた。

 本を読むのは自分の引き出しを広げるため。部下だけに成長を求めるのではなく、常に学び続けることを自分に課し、成長を求めることが大事だと考えている。

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