みやビズ

2020年2月25日(火)
お勧めビジネス書&最新ランキング

三輪純司さん(日向商工会議所会頭)

2014/10/01
【わたしの一冊】三輪純司さんお勧めは、藻谷浩介・NHK広島取材班「里山資本主義」

藻谷浩介・NHK広島取材班「里山資本主義」(角川oneテーマ21)

木材生かした地域発展のヒント提示

みわ・じゅんじ 1949(昭和24)年、日向市生まれ。2012年10月から現職。八興運輸社長

みわ・じゅんじ 1949(昭和24)年、日向市生まれ。2012年10月から現職。八興運輸社長

里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く

著 者:藻谷浩介/〔著〕NHK広島取材班/〔著〕
出版社:角川oneテーマ21

e-honで購入

ご注文は「りーぶる金海堂」で

 本県はスギ丸太生産量で23年連続日本一。耳川流域にも豊かな山並みがある。会頭就任時に決めたテーマの一つが「海と山との融合」で、港と木材をしっかり生かすことが、日向市を含む県北地区の浮沈を左右すると思っている。

 この本には木材を生かして地域の発展につなげている好例が紹介されている。林業の盛んな岡山県真庭市では、建築材メーカーの「銘建工業」が1990年代末に製材の過程ででる木くずを燃料に使う「木質バイオマス発電」を導入。木くずを固めた木質ペレットの製造と販売もしている。今では市内の公共施設でペレットボイラーが導入され、行政も予算措置を含めて普及を後押しする。

 欧州のオーストリアは木材利用先進国。ペレットボイラーが各家庭に普及し、ペレットやボイラーの製造など関連産業が多くの雇用を生み出してもいる。さらにCLT(クロス・ラミネイティッド・ティンバー)と呼ばれる高強度の修正材を開発。欧州各地でCLTによる木造高層ビルが誕生しているという。

 ことしの夏、藻谷さんの講演会に参加した。そこで日本の木造建築は3階までが限度だがどう思うか問うと、藻谷さんは「ナンセンス」と突き放した。本県は公共施設における木材使用の目標値を30パーセントとしている。でも実際は目標値に届いていないのが現状。例えばこれを条例で強制値とし、15〜20パーセントにすれば、もっと木材需要を増やせるのでは。日本はもともと木造建築の国。私はそこに目覚めるべきだと思う。

 この本の中では集成材を多用した最新木造建築物の一例として、高架化を契機に木造アーチの美しいホーム屋根を持つようになったJR日向市駅が紹介されている。

 ことし7月には県北法人会日向支部青年部OB会でスイスを訪れ、木材活用の現場を視察した。自然と調和した同国の木造建築は木のぬくもりと柔らかさがあり、あらためて木造建築物のよさを実感。視察の様子をまとめた写真展を日向商工会議所で開催中なので、ぜひこちらも見てほしい。
【関連記事】
RORO船6往復検討 細島―堺泉北(2011年8月16日)
港湾物流―県内外拠点を見る(3)(2012年1月27日)
港湾物流―県内外拠点を見る(4)(2012年1月28日)
県内農産品の輸出事業参入 八興運輸(日向市)(2012年2月21日)
キーパーソン 八興運輸社長 三輪純司さん(2012年3月5日)
フォーカス 海路がつなぐ(2)(2012年9月11日)
三輪会頭を再任 日向商議所(2013年11月2日)
侃々諤々 物流の現状と課題/八興運輸社長・三輪純司さん(2014年4月18日)

アクセスランキング

ピックアップ