みやビズ

2018年9月26日(水)
食のロングセラー

チーズ饅頭(わらべ)

2018/03/07
 キャビンアテンダントが全国に広めた宮崎の銘菓として知られる「わらべ」(宮崎市大王町)のチーズ饅頭(まんじゅう)。県内に数ある名店の中でも、サクッと香ばしい食感は多くの人の心をつかんで離さない。

サクッと香ばしい変わらぬ食感


わらべのチーズ饅頭。サクッとした食感とアーモンドやレーズンなどが風味を高めている

わらべのチーズ饅頭。サクッとした食感とアーモンドやレーズンなどが風味を高めている

 キャビンアテンダントが全国に広めた宮崎の銘菓として知られる「わらべ」(宮崎市大王町)のチーズ饅頭(まんじゅう)。県内に数ある名店の中でも、サクッと香ばしい食感は多くの人の心をつかんで離さない。

 宮崎市内の和菓子店で修業した古川清志代表(70)が1984(昭和59)年に和洋菓子店として創業した。「一つだけでもヒット商品を」と思い悩んでいたところ、大阪の材料メーカーから新製品の植物性チーズの提案を受けた。そして出席した勉強会で、チーズ饅頭の存在を知った。

 当初はしっとりした饅頭タイプで売り出したが、まったく売れなかった。しかも、和菓子好きの年配の顧客からは「チーズは嫌い」とまで言われる始末。おまけとして無料で配るほどだった。古川代表は「家族4人、食うだけやっとだった」と振り返る。

 それでもあきらめずに、2、3年かけて改良を重ね、ようやく現在のソフトケーキタイプのサクサクした生地に仕上げた。「自分が食べてもおいしいのに、売れないはずがない」と確信したという。

 そのタイミングで、近くのホテルに宿泊していた全日本空輸(ANA)の客室乗務員数人がタクシーで来店し、チーズ饅頭を買って帰るようになった。客室乗務員たちの間で評判が広がり、宿泊先のホテルへ100個、200個と届けるようになった。

 そこへさらなる転機が訪れた。ANAの機内誌に掲載されたのだ。民放キー局から取材されるようになると、夏休みやキャンプシーズンに県外観光客が殺到。1日に3000個が売れる日もあったという。

 全て手作り。賞味期限が3日と短く、店頭販売しかしないのは鮮度保持剤を入れると、風味が変わってしまうからだという。さらに、残った商品はすべて廃棄する。「おいしいまま食べてほしい」という古川代表のこだわりがあるからだ。

 最後に、なぜ客室乗務員が来るようになったのか。古川代表によると、高千穂町出身の客室乗務員がたまたまチーズ饅頭を食べて、同僚に口コミで広げてくれた-、という説が有力とのこと。その客室乗務員が誰なのかは分かっていないという。

 1個130円。2007年に同市潮見町から大王町に移転。製法と味は長男寛幸さん(42)と次男潤一さん(38)に受け継がれている。パッケージのモデルは潤一さん。問い合わせは 電話0985(23)2043。

アクセスランキング

ピックアップ