みやビズ

2018年7月19日(木)
食のロングセラー

常庵最中(水野屋)

2018/02/07
 お祝いやお返しなどに贈って安心、誰からも喜ばれる本県の和菓子といえば水野屋(西都市)の「常庵最中(じょうあんもなか)」だろう。味は「つぶあずき」「こしあずき」「抹茶」「柚子(ゆず)」の4種類。

あんと皮種、絶妙にマッチ


1日1000個を売り上げるという水野屋の「常庵最中」

1日1000個を売り上げるという水野屋の「常庵最中」

 お祝いやお返しなどに贈って安心、誰からも喜ばれる本県の和菓子といえば水野屋(西都市)の「常庵最中(じょうあんもなか)」だろう。味は「つぶあずき」「こしあずき」「抹茶」「柚子(ゆず)」の4種類。厳選した素材で作ったあんと香ばしい皮種が絶妙にマッチ。互いのおいしさを引き立て合っている。

 水野屋は1913(大正2)年に同市で創業した老舗。「妻羊羹(ようかん)」が創業時からの味で、もなかは約40年前に3代目の水野裕介社長(68)になってから作り始めた。

 水野社長は高校卒業後、東京都内の機械メーカーに就職。帰省した際に2代目だった伯父に作ってもらった草だんごの味に感動し、菓子職人の道へ入った。福岡県内の有名店で約2年間修業。西都へ戻って伯父を手伝っていたが、24歳で独立して宮崎市内に店を構えた。

 福岡で学んだのは風味が上品で口溶けのよい菓子づくり。そのため1個70円と、当時としてはとても高価なまんじゅうを作っていた。独立から1年ほどしたころ、通っていた茶道教室の師匠に「もなかはないか」と尋ねられた。「よい皮種が手に入らない。見つかるまでは作らない」と答えたところ、師匠が紹介してくれたのが今も取引する関西の皮種屋だった。

 東京の老舗和菓子店に商品を提供している名店で、皮種は香ばしく食感もサクサク。取引が決まったとき、水野社長は「全身に鳥肌が立ち、宝くじに当たったような気分だった」と振り返る。最高の皮種に合うあんを必死に考え、程なく北海道産と岡山県産の小豆をブレンドした「粒あん」、滑らかな舌触りの「こしあん」、京都の抹茶を厳選して使った「抹茶」、西都市銀鏡産のユズがたっぷり入った「柚子」の4種類が出来上がった。

 上品な味わいのもなかは着実に評判を集め、水野社長が30代後半で西都に戻り、伯父を手伝い始めたころには看板商品へ成長。今では西都市の本店と宮崎市内の計3店舗で1日平均1000個が売れるという。

 「宮崎の銘菓として全国で認められるように、これからもおいしさを追求していきたい。また、若い人に食べてもらえる新しい羊羹作りにも挑戦したい」と水野社長。ちなみに常庵最中の「常」は、祖父で創業者の常太郎氏からもらった。常庵は水野社長の茶名でもある。

 常庵最中は1個151円。問い合わせは水野屋本店 電話0983(43)0053。

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