みやビズ

2018年5月21日(月)
食のロングセラー

なんじゃこら大福(日髙信義商店)

2017/06/07

ひらめきが生んだヒット商品


クリとイチゴ、クリームチーズが粒あんに包まれた独特の味わいが人気のお菓子の日高の「なんじゃこら大福」。野球ボール大のサイズにも圧倒される

クリとイチゴ、クリームチーズが粒あんに包まれた独特の味わいが人気のお菓子の日高の「なんじゃこら大福」。野球ボール大のサイズにも圧倒される

 「なんかこれはっ!」。巨大な大福にかぶりつくと、粒あんの中から顔を出したのはクリとイチゴ、クリームチーズ。試食した友人が驚き、口走った言葉がネーミングの由来。お菓子の日髙(宮崎市、日髙久夫社長)の看板商品「なんじゃこら大福」は、発売から30周年を迎えた今も、その圧倒的な大きさと意外性に魅了される人は後を絶たない。

 一度食べたら忘れられない食材の組み合わせは、日髙社長のひらめきがきっかけ。1988(昭和63)年、同社ではホワイトデーに開催する創作大福の販売イベントに向け、キンカンやゆでたウインナーなどを使った「変わり種」の大福を試作していた。

 そんな中で日髙社長が目を付けたのは人気商品だったクリ、イチゴ、クリームチーズの3種類の大福。「3つをすべて入れた大福はどうだろう」と思い立ち、試作に取りかかった。

 試食した友人は驚くと同時に完食。この反応に、意外性があって受けると確信したという。珍しさが手伝ってイベントでは飛ぶように売れ、定番化が決まったが「当初は『げてもの』扱いで、お客さんも味に懐疑的だった」と、広報担当の浜田潤子さんは発売当時を振り返る。

 そこで、「驚きの大福」「どこにもない」と希少性をPRするポップを店頭に飾り、店員も率先して売り込んだ。すると、リピーターが増え、口コミで大福の存在は広く知れ渡った。取材も相次ぐようになり、全国放送のテレビ番組で紹介されると注文の電話が鳴りやまない日もあり、県外での知名度もアップ。福岡ソフトバンクホークスの王貞治会長も、宮崎キャンプの際には店に立ち寄って購入する熱心なファンだという。

 材料はシンプル。十勝産小豆をじっくり炊いたつぶあんとイチゴ、クリームチーズ、甘露煮のクリと求肥(ぎゅうひ)だ。イチゴは主に本県産の実が締まったものを仕入れ、チーズは口溶けの良いものを使用。求肥のもととなる粉は独自の配合で、冷やしても硬くならないよう工夫している。

 平日は1日に約500~800個を製造。2月のプロ野球の春季キャンプシーズンには約1500個と2倍以上となる。クーラーボックスを抱えてくるお客さんもいて、ほぼ毎日完売だという。

 2016年は店頭、インターネット販売で31万個を販売した。「地元の皆さんが根強いファンになり、PRしてくれたからこそ、こんなに愛される商品に成長した」と浜田さん。現在は冷蔵で4日間持つが「保存期間を延ばしてもおいしく食べられるよう、さらに進化させたい」と意気込む。

 宮崎市内7店舗のほか、ネットでも販売している。1個380円。問い合わせは同社電話(0120)865300。

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