みやビズ

2018年6月23日(土)
食のロングセラー

長饅頭(福岡食品)

2017/05/10
 宮崎市高岡町の名物「長饅頭」。しっとり軟らかな米粉の生地が、ほどよく塩気のあるこしあんを包み込む。甘さは控えめで、スッとのどを通る味わいが老若男女に人気。すぐに売り切れ、入手困難という希少価値がさらに魅力を押し上げている。

大正から続く一家相伝の味


正午を過ぎると売り切れとなることが多い人気の長饅頭

正午を過ぎると売り切れとなることが多い人気の長饅頭

 宮崎市高岡町の名物「長饅頭」。しっとり軟らかな米粉の生地が、ほどよく塩気のあるこしあんを包み込む。甘さは控えめで、スッとのどを通る味わいが老若男女に人気。すぐに売り切れ、入手困難という希少価値がさらに魅力を押し上げている。

 長饅頭の歴史は古いが、たどれるのは大正時代ごろまで。福岡順児社長の祖父母が、店舗近くの粟島神社で出していた茶店を親類から引き継いだことが始まりだという。その当時から現在と同じ饅頭(まんじゅう)と豆腐を手作りして売っていた。

 福岡社長の妻けい子さんによると、当時はその細長い姿から「さお饅頭」や糸で切り分けることから「糸切り饅頭」と親しまれていたが、いつからか長饅頭の名が定着した。時代とともに呼び名は変遷したが、けい子さんは「味はずっと同じ。代々引き継がれた配合をまったく変えていない」と胸を張る。

高岡名物の「長饅頭」。賞味期限が製造当日という短さや昼過ぎには売り切れる希少価値が人気をさらに高めている。

高岡名物の「長饅頭」。賞味期限が製造当日という短さや昼過ぎには売り切れる希少価値が人気をさらに高めている。

 材料はうるち米の米粉、砂糖、餡(あん)、塩、片栗粉。米粉は30年ほど前から佐賀、鹿児島産のきめの細かい上用粉を使用。餡は仕入れたものに独自の味付けを行う。かつては手作業だった生地を練ったり、餡を包んだりする工程は、病原性大腸菌O157予防のため機械化した。しかし、けい子さんは「湿度の変化や季節によって米粉が変化するため、機械任せではおいしい生地はできない」と話す。詳しい製法は企業秘密。長男夫婦、次男夫婦の6人だけで切り盛りしており、まさに「一家相伝」の味だ。

 仕込みは午前4時半から始まり、開店は午前7時半。店舗前で開店を待つ常連客もおり、午後1時には完売する。「売り切れない日は年に2、3日。急に大雨が降ったときや気温が36度を超えたときぐらいかな」とけい子さん。繁忙期の彼岸やゴールデンウイークには、前日の午後11時半から仕込みを始めて翌日正午まで製造が続くという。

 5本入り550円、10本入り1100円。店舗販売のほか、高岡町の道の駅「たかおかビタミン館」、宮崎山形屋にある「ひむかよかもん市場」(月、土曜のみ)で取り扱っている。いずれの販売先でもいつも早々に売り切れる。店舗は不定休で予約不可。

 問い合わせは電話0985(82)3366。

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