みやビズ

2019年7月18日(木)
フードビジネスの今

【シリーズ平兵衛酢 目指せ消費拡大】第2部(7)加工

2013/10/19
新商品開発し手応え

JA日向の平兵衛酢袋詰めかき氷、アイスもなか(上)と同肉豚部会の「へべす豚」炭火焼き肉

JA日向の平兵衛酢袋詰めかき氷、アイスもなか(上)と同肉豚部会の「へべす豚」炭火焼き肉

 平兵衛酢(へべす)の使い勝手の良さが発揮されるのは料理だけではない。さまざまな加工品などへ応用の幅は広く、新商品も次々と開発されている。

                     ○    ○  

 JA日向ではドレッシング、搾り果汁、こしょう、ドリンクなどを取り扱っている。その中でも今年5月から販売する袋詰めのかき氷商品は、今夏の記録的な猛暑も手伝って好調な売れ行き。同JA販売戦略課によると、9月1日時点で30個入りケースが3千ケースも県内スーパーや一部のコンビニエンスストア、温泉施設などに出荷されたという。

 心地よい酸っぱさ、すっきりした後味。そのままガリガリと食べる以外にも大人向けには「商品を焼酎に入れて飲む『平兵衛酢かき氷割り』もさっぱりとしてお薦め」(同課)。

 また「日向十五夜祭」初日の12日、食のテント村「へべすトリート」で“デビュー”した「アイスもなか」も好評。果汁を含んだ緑色のもなかに輪切りの平兵衛酢が入っており、爽やかな風味が広がる。

 同課の山口浩幸課長(51)は「観光地などで氷がよく売れてうれしい悲鳴。生果の周年出荷化もようやくスタートラインに立った。知名度をもっと上げていかなければ」と話す。

                     ○    ○  

 平兵衛酢を活用した新しい食の動きも出てきた。同JA肉豚部会(黒木章夫部会長、7人)は、平兵衛酢の搾りかすを餌に混ぜて与える「へべす豚」の飼育に取り組む。既に一部スーパーやインターネットのオンラインショップで販売。8月にはへべす豚のブランド化を目指し行政関係者らとプロジェクト会議を設立し、肉質の分析や繁殖効果、販売体制の検討などを進める。

 同部会は今回の「へべすトリート」にも参加し炭火焼き肉を販売。軟らかな口当たりとあっさりした味が評判で、黒木部会長(57)は「思った以上に客の反応が良く、売る肉が足りなくなったぐらい。『肉はどこで売っているのか。買いたい』という質問も受けた」と好感触を得たという。

 「他と差別化した豚を売り出したい」と始まったへべす豚の取り組み。黒木部会長は「地元、県内でも知られていない平兵衛酢をもっと特産品として認知してもらいたい。ブランド化で豚農家の所得向上にもつながれば」と見通す。

 同じ香酸かんきつ類で“ライバル”のユズやスダチ、カボスに後れを取る平兵衛酢。どう差別化を図り、知名度を上げ、消費拡大につなげていくか-。関係者による一層の取り組みと研究の充実が期待されている。
(日向支局・上原幹生)
=おわり=

アクセスランキング

ピックアップ