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2018年8月19日(日)
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イオンモール宮崎増床の狙い

2018/02/01
 イオンモール(千葉市)は、宮崎市新別府町のイオンモール宮崎を大規模増床し、3月16日にオープンさせる。増床棟と既存棟との間には食事やイベントを楽しめる中庭空間をつくり、モール内にはウオーキングコースや子ども向けのアミューズメント施設を設けるなど、体験型の「コト消費」を重視。新たなテナントには来館者の消費額と滞在時間を伸ばす狙いが際立っている。

■客単価と滞在時間伸ばす


既存棟と増床棟の間に新設される「ヒナタテラス」のイメージパース。フードコートやカフェに面した中庭空間で、イベントや音楽演奏が楽しめる

既存棟と増床棟の間に新設される「ヒナタテラス」のイメージパース。フードコートやカフェに面した中庭空間で、イベントや音楽演奏が楽しめる

 イオンモール(千葉市)は、宮崎市新別府町のイオンモール宮崎を大規模増床し、3月16日にオープンさせる。増床棟と既存棟との間には食事やイベントを楽しめる中庭空間をつくり、モール内にはウオーキングコースや子ども向けのアミューズメント施設を設けるなど、体験型の「コト消費」を重視。新たなテナントには来館者の消費額と滞在時間を伸ばす狙いが際立っている。

■コト、モノ消費を融合


 2005年の同モール開業から、インターネットショッピングの普及などで、消費行動は物販の「モノ」から食事や体験型のエンターテインメントの「コト」へとコト消費のウエートが増している。ファッションを中心とした物販店舗が多い同モールは全国と比較して「旧来型モール」に位置付けられる。これに加えて大規模な改装がないまま開業から10年以上が経過していることもあり、大幅なリニューアルが求められていた。

歩く姿勢を測定するシステムを使い歩行年齢が測定できるプログラム「バランスウオーキング」を配置した新棟のイメージパース。コト消費を増やすことで、滞在時間を伸ばす狙いがある

歩く姿勢を測定するシステムを使い歩行年齢が測定できるプログラム「バランスウオーキング」を配置した新棟のイメージパース。コト消費を増やすことで、滞在時間を伸ばす狙いがある

 今回の大規模増床で特徴的なのはコト重視のテナント施設が増えたことだ。増床棟の1階は衣料品、ファッション雑貨、フードコート「テラスダイニング」、ピロティ型駐車場で構成。2階は「ホビー&サブカルチャー」「キッズ&エンターテインメント」「インテリア&カフェ」「ティーン&レディスファッション」の四つに区分けしている。

 既存棟と増床棟の間の中庭スペース「ヒナタテラス」は、両棟のフードコートやカフェに面し、芝生が張られ、イベント用のステージも設置する。子どもを遊ばせながら、ゆっくりと食事を楽しむ、食事をした流れで食材を買う、遊んだ遊具を購入する-。コトとモノを融合した行為が同じ空間で行われることで、滞在時間の延長と消費行動を促す仕掛けとなっている。

■三世代狙う仕掛け


テラスダイニングのイメージパース。ステーキ専門店「いきなりステーキ」のほか、九州初出店の飲食店が並ぶ。中庭空間「ヒナタテラス」に面したつくりでゆったりとした時間を過ごすことができる

テラスダイニングのイメージパース。ステーキ専門店「いきなりステーキ」のほか、九州初出店の飲食店が並ぶ。中庭空間「ヒナタテラス」に面したつくりでゆったりとした時間を過ごすことができる

 今回の大規模改装について同社が「子どもを中心とした三世代が趣味やライフスタイルを楽しめるモールにする」と説明する通り、子どもをターゲットとしたテナントが目を引く。

 国内4店舗目となるデジタル分野の専門家集団が制作する「チームラボ 学ぶ!未来の遊園地」、南九州初となる「きかんしゃトーマス」の世界観を体験できる「トーマスステーション宮崎」、県環境森林部の「木育」とタイアップした県産材を使った遊び場を新たに設置する。子どもの時間消費を伸ばすことで、親や祖父母世代を引き付ける狙いがあってのことだ。

 同時に、高齢者向けにはモール内にウオーキングコースを設定しており、同社は「天候や気温、時間を気にすることなく、安全な環境で快適にウオーキングを楽しめる」と説明する。ウオーキングマップや歩行距離が分かるサインを置き、県が運用するウオーキング支援スマートフォンアプリ「SALKO(サルコー)」とも連携する。

 年間来館者数は現在の約1000万人から約1200万人に増やす計画だが、来館者1人当たりの滞在時間や消費額はさらなる上積みが見込まれる。(巣山貴行)

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