みやビズ

2018年7月16日(月)
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空き家をおしゃれにリノベ

2017/07/06

ノウハウ伝える提携も


 高齢化を背景に全国で空き家が増える中で、古い住宅をおしゃれにリノベーションする動きが出ている。元の建材を生かしてコストを抑え、若い世代向けに割安な価格で販売。ノウハウを各地の工務店に提供するネットワークも広がっている。

▽米国映画


3人の子どもとリビングルームでくつろぐ花井真由美さん=金沢市

3人の子どもとリビングルームでくつろぐ花井真由美さん=金沢市

 白い天井と壁、広いリビングの窓際にはハンモック。「米国映画の田舎の一軒家みたい」。金沢市の主婦、花井真由美さん(32)は3人の子どもと一緒に満足げだ。築約40年の空き家を改修、昨年10月に入居した。

 留学中に出会った夫とともに米国風が大好き。アパートが手狭になり割安な中古一戸建てを探していたとき、同市の工務店「ヤマダタッケン」を知った。1階は狭い和室の仕切りをなくしてリビングに。天井ははりをむき出しにした。

▽70年代風


大鎮キムラ建設が手掛けた「70年代不動産」の住宅=北海道苫小牧市

大鎮キムラ建設が手掛けた「70年代不動産」の住宅=北海道苫小牧市

 約3年前、同社は「70年代不動産」のブランド名で改修事業を始めた。日本の古い家を同年代の米国風に生まれ変わらせる意味を込めた。

 「ほぼ無価値になっている中古住宅を生かして、新築にない味わいを出す」と山田修司会長。天井板を壁に貼り付け、傷んだドアの板で棚を作る。廃材が少なく環境にも優しい。基本料金は3・3平方メートル当たり30万円。趣旨に賛同した各地の工務店と提携、約30社が研修会に参加する。

 北海道苫小牧市の大鎮キムラ建設は、市内で4軒の「70年代不動産」を販売。築40年前後の家を改修し、20〜30代夫婦らが購入した。

 「海に近いのでサーフィンのイメージで特徴を出すなど工夫した。年数軒手掛けて、空き家対策に役立てたい」と担当者は話す。

▽優良資産


 首都圏で中古住宅のリノベーションを専門に手掛けるSST(東京)は、5軒ほどの空き家を改修。高齢のオーナーが施設に入居後、空き家になるケースが目立ち、問い合わせが増えているという。

 東京都目黒区の住宅街では、築約40年の一戸建てを中央で仕切り2軒の賃貸住宅にした。ともに庭に面し駐車場を設置するなど工夫。2軒に分けたため1戸の賃料は比較的安く、子育て世代に好評という。
 同社担当者は「今後も空き家を優良資産として活用する事業に力を入れる」と説明している。

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 全国の空き家 総務省の調査によると、2013年10月時点の空き家は820万戸で、5年前に比べ63万戸増加。総住宅数に占める空き家率は13・5%と過去最高になった。

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