みやビズ

2018年5月21日(月)
紙面県内経済

児湯食鳥の海外戦略(下)インタビュー

2018/02/10

 ブロイラー生産販売で国内トップに立つ児湯食鳥(川南町)の海外戦略について、渡部博行社長(68)に聞いた。渡部社長はベトナムの現地企業と設立した合弁会社「コユ・アンド・ユニテック」の最高経営責任者(CEO)で代表取締役会長も務める。

欧州企業2社との連携によるアジア戦略などについて話す渡部博行社長=川南町・児湯食鳥本社

ベトナムからアジアを拓く グループ発展を確信

渡部博行社長インタビュー

 ブロイラー生産販売で国内トップに立つ児湯食鳥(川南町)の海外戦略について、渡部博行社長(68)に聞いた。渡部社長はベトナムの現地企業と設立した合弁会社「コユ・アンド・ユニテック」の最高経営責任者(CEO)で代表取締役会長も務める。
(聞き手・福岡支社報道部次長 鬼束功一)
×    ×
 -ベトナムに進出した理由は。

 児湯食鳥グループの次なる発展のため、成長著しい東南アジアの市場に目を向けた。中でもベトナムは平均年齢が若く、人口もすぐに日本を追い越すだろう。20年前に初めてベトナムを訪れ、ここ10年間の急激な発展の過程も見ている。まだまだ市場は伸びるという見通しが立ったし、経営者としての直感もあった。

 -現地企業とコユ社を設立した経緯は。

 総合商社・双日(東京)から「現地の食鳥処理企業がパートナー企業を探している」と打診を受けたのが最初。現地企業の経営内容が悪く、双日は手を引いたが、私はジェームズ社長ら経営幹部の人柄をみて、「自分がやろう」と決めた。児湯食鳥グループにとっては初の海外進出でノウハウがなく、文化の違いや言葉の壁はあったが、赤字会社を利益の出る体質へ変えることには自信があった。

 -設立から昨年12月で丸3年が経過した。

 はじめの2年間は、現地企業の負の遺産を処理する作業に追われた。デッドストックの処理、老朽化した工場の改修など数億円の投資を要したが、利益を出すシステムをつくるために必要だった。並行して、鶏肉加工品の輸出に向けた働き掛けをベトナムと日本の政府に行うなど準備を進めた。3年目の昨年には利益を出せる体質へ変わり、12月期決算は売上高40億円超、利益は5億円強となる見通しだ。また、第2工場建設もあり、3、4年後には売上高100億円強、利益は20億円前後を見込む。

 -日本への輸出は順調か。

 昨年8月の初出荷以降、順調に増え、11月は40トン、12月は78トンとなり、今年1月は110トンを見込む。児湯食鳥が築いた信頼を土台に、今後さらに増えるだろう。衛生基準や品質、味に厳しい日本への輸出は他国へのアピールとなり、ミャンマーやモンゴルからもオファーがきている。輸出事業は将来、間違いなく児湯食鳥グループ発展の第二の柱となる。

 -今後のアジア展開の戦略は。

 飼料生産大手のオランダ企業、ひな供給大手のベルギー企業と連携し、それぞれの強みを生かした“三方よし”の体制でアジアを攻める。ベトナムからの輸出にとどまらず、ミャンマーなど現地に会社をつくることも視野に入れており、8月にはオランダでより具体的に協議を進める予定だ。現地に会社をつくる場合、苦労してきたジェームズ社長を社長に据え、私自身は代表取締役会長兼CEOとして海外展開を進めるつもりである。

アクセスランキング

ピックアップ