みやビズ

2018年10月21日(日)
紙面県内経済

経済展望2018 県内トップインタビュー(3)

2018/01/12
20180111-PICKH20180112_01009000100600005.jpg 世界的に景気が上向いており、その追い風を受けている。中でもマテリアル領域が大きく伸びており、特に石油化学製品が好調だ。中国が環境対策などで生産調整を進めていること、世界的に化学系プラントの老朽化トラブルが重なったことも要因に挙げられる。18年3月期決算では売上高が初の2兆円突破、営業利益も過去最高を大きく更新する見込み。18年度も地政学リスクはあるが、原油価格や為替の急変といった不安要素は小さく、順調に推移するだろう。

旭化成延岡支社・竹本常夫支社長

次なる生産増強検討

旭化成延岡支社・竹本常夫支社長
 -グループの今期業績は好調に推移している。2018年を展望してほしい。

 世界的に景気が上向いており、その追い風を受けている。中でもマテリアル領域が大きく伸びており、特に石油化学製品が好調だ。中国が環境対策などで生産調整を進めていること、世界的に化学系プラントの老朽化トラブルが重なったことも要因に挙げられる。18年3月期決算では売上高が初の2兆円突破、営業利益も過去最高を大きく更新する見込み。18年度も地政学リスクはあるが、原油価格や為替の急変といった不安要素は小さく、順調に推移するだろう。

 -延岡支社として18年に注力するポイントは。

 ほとんどの工場がフル稼働している。需要が旺盛な人工皮革「ラムース」、ウィルス除去フィルター「プラノバ」は工場増設に着手する。また、エアバッグ用ナイロン繊維「レオナ」の生産増強についても検討が進んでおり、これらをしっかり仕上げるのが18年の目標になる。さらに、次なる生産増強に向けた検討も始める。

 工場の安定稼働に向け、水力発電設備のリニューアルなど生産基盤の整備にも投資する。延岡地区には多様かつ多数の工場があり、IoT(モノのインターネット)を活用して地区全体の最適化を進め、生産性を高めたい。

 -県工業会の会長としては。

 まずは会員(276社・団体)を増やしたい。会員間の連携の幅が広がれば、新たなビジネスや新技術が生まれる可能性も増す。工業会には企業間マッチングや販路拡大を担うコーディネーターが1人しかおらず、皆さんの賛同を得て増員したい。また、工業系の高校との連携を深め、若い人材がものづくりへの関心を高めるような行事を増やしたい。その中で、小中学生の興味を喚起する取り組みも行いたい。

霧島酒造・江夏拓三専務

焼酎国際化に備える

霧島酒造・江夏拓三専務
 -今年の展望は。

 建設中の志比田第二増設工場が8月に稼働する。製造現場はフル稼働の状態であり、増設で社員らの労働環境にゆとりが生まれ、さまざまなリスクが軽減される。生産能力も向上するので、余裕を持って既存商品の仕込みや新商品のテスト仕込みが可能となる。見学設備も充実させる考えだ。

 昨年6月の酒税法改正で他の酒類の販売が伸び、焼酎業界の業況は厳しい。それでも主力の「黒霧島」などは堅調。特に首都圏は本格焼酎文化が確実に根付き始めており、今年も成長が期待できる。

 -人口減少によるアルコール市場の縮小が続く中、どのような成長戦略を描いているのか。

 昨秋訪れたスペインのすし屋に「黒霧島」が置いてあった。海外で「こんなところにも」と感慨深かったのと同時に、世界で日本食ブームが起きていると実感した。先月、欧州連合(EU)との日欧経済連携協定(EPA)交渉が妥結した。安い欧州ワインが国内に入ってくる代わりに、焼酎も輸出しやすくなる。これまでより海外で焼酎が安く買えるのだから、われわれにはチャンスだ。増え続ける訪日外国人客向けに焼酎文化の魅力を伝える専用サイトを昨年開設した。焼酎の国際化という大波が来ると感じており、しっかり備えていきたい。

 -6月に「黒霧島」が発売20周年を迎える。

 黒霧島が全国で認められ、発売当時は80億円ほどだった売上高が16年度は650億円まで伸びた。増産に伴い、工場の増設や新入社員採用など社内に大きな変化をもたらした。原料のサツマイモ生産農家が南九州一円に広がり、地域経済にも貢献できた。品質へのこだわりや、いろんな料理に合う汎用(はんよう)性など、黒霧島の魅力をあらためて訴求する周年施策を実施したい。

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