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2020年2月24日(月)
紙面県内経済

拓け!海外市場~宮崎発 宮崎牛

2018/01/06

台湾向け輸出拡大へ

「宮崎レセプションin台湾」の様子

台湾向け輸出拡大へ

 現在、さまざまな県産品が海外に向けて輸出されていますが、その柱の一つが宮崎牛です。昨年9月に開催された第11回全国和牛能力共進会において、史上初となる3大会連続で最高賞となる内閣総理大臣賞を獲得し、“日本一”の名声を三度獲得した宮崎牛は、国内だけでなく海外での評価も高まっています。

 宮崎牛をはじめとする県産牛肉の海外輸出量は近年大きく増加しており、2012年度に54トンであったものが、16年度には280トンと、この5年間で5倍以上になっています。主な輸出先は米国、香港、シンガポールなどで、特に米国においては日本全体から輸出される牛肉の約4割を本県産が占めており、ニューヨークやロサンゼルスなどの主要都市において、高級レストランの看板メニューとして宮崎牛が使用されています。

 また、台湾においては昨年9月18日に地元政府が日本産牛肉の輸入再開を発表しました。01年の日本での牛海綿状脳症(BSE)発生による輸入禁止以来、実に16年ぶりの解禁です。台湾は日本と距離が近く、さまざまなヒトやモノの交流があります。また、豚肉や鶏肉の消費量が多い台湾ですが、近年焼き肉店が多数出店しているほか、米国産や豪州産“WAGYU”などの台頭により高級牛肉の需要も高まっていることから、宮崎牛の輸出先として有望な市場です。

 解禁が発表されると同時に、県ではJA宮崎経済連やミヤチクの協力を得て、宮崎牛の輸出開始に向けた手続きを至急進めました。その結果、9月27日に第1便を輸出、同30日には台湾に到着し、日本で一番早く、台湾へ輸出された牛肉となりました。

 ミヤチク高崎工場で開催された出発式には複数の台湾メディアが訪れ、その注目度の高さがうかがえました。現地においても、10月1日までに新聞やテレビのニュース番組などで計70回取り上げられるといった大きな反響がありました。

 第1便の台湾での輸入業者となった乾杯グループは、直営の焼き肉店やしゃぶしゃぶ店等で宮崎牛を提供しています。宮崎牛の品質に対する消費者の評価は、他県産と比べても上々のようです。

 一方、日本から台湾に輸出できる食肉処理施設は全国で29施設に上り、現在ではさまざまな産地の牛肉が台湾に向け輸出されています。今後懸念されるのは、日本の産地同士による価格競争です。

 このような状況に巻き込まれないためにも、今後は宮崎牛の現地でのブランディングが非常に大切となります。このため、昨年10月には郡司副知事がJA宮崎経済連やミヤチクなどの関係団体と訪台し、乾杯グループなどのパートナー企業と一体となった宮崎牛のPRを実施しました。また、12月には河野知事の訪台に合わせて宮崎レセプションを開催し、現地の関係者やメディアに対して宮崎牛や焼酎などの県産品の魅力を発信しました。

 今後も関係団体やパートナー企業と連携しながら、このような各種プロモーション活動を継続することで、日本一の宮崎牛の価値を台湾の消費者にしっかりと理解していただき、安定した価格の下で、さらなる輸出拡大を目指していくことが重要です。
(畜産振興課主任技師・井本慎吾)=第1土曜日掲載=

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