みやビズ

2018年7月20日(金)
紙面県内経済

人手不足時代を生きる 第1部(4)女性

2017/12/02

柔軟な勤務制度必要

時短勤務や子連れ出勤などの制度を利用して働く香川真季子さん

柔軟な勤務制度必要

 インターネット商店街「くらしのマーケット」を運営する、みんなのマーケット宮崎支社(宮崎市)で働く香川真季子さん(31)は、息子2人を幼稚園に預けた後、毎朝午前8時すぎに出勤する。電話や電子メールで出店希望者にサイトのルールを案内したり、新規出店者を審査したりするのが主な仕事だ。

 フレックスタイム制を導入している同社には、いわゆる「定時」がない。出退社の時間は個人次第。時短勤務や子連れ出勤も認めている。今年4月から働く香川さんは1日6時間の時短勤務を選択。早い日は午後3時すぎに退社する。

 広島県生まれで一般企業に勤務後、本県出身の夫と結婚。3年前に家族で東京から移ってきた。息子の入園を機に就業を希望。ただし育児との両立が条件で、「働ける場はスーパーなどでのパートに限られるだろう」と覚悟していた。

 ところが、今の職場は息子を予防接種へ連れて行ってから出勤しても遅刻にならない。「子育て優先でも、以前の会社ならあった『職場に迷惑をかける』といったストレスがない。気持ちよく働ける」 同僚13人のうち11人が女性で、その半数が育児中。周囲の理解もあるが「育児と仕事を両立しやすい制度のおかげ。責任ある仕事も任され、やりがいがある。できるだけ長くこの会社で働きたい」と笑顔で話す。

 人手不足解消へ、欠かせないのが潜在する労働力の掘り起こし。2017年版九州経済白書によると、就業意向を持ちながら未就業の女性は九州で82万4千人いる。また、37・5%の企業が女性の採用拡大を考えていて、高齢者(14・3%)や高度外国人材(4・2%)より高い。

 それなのに女性の就業が思うように実現していないのは、人材確保へ半数近い企業が給与の引き上げを実施・検討しているのに対し、特に出産・育児期の女性はワークライフバランスの観点から給与よりも柔軟な勤務時間を求めているからだ。白書は「女性の就業を促すカギは出産・育児期にも対応できる柔軟な人事制度を整備し、働き方改革を進めること」と指摘する。

 人手不足が顕著な土木建設業界。典型的な男社会でドボジョ(土木女子)を増やそうと「都城ドボジョ・アローズ」という団体を、今年5月に立ち上げた宮島建設(都城市)の宮島百合子さん(67)は言う。

 「女性は子どもの病気で仕事を急に休むことがある。例えば現場監督を複数制にして突発的な事態に対応できるようにすれば、職場に迷惑をかけるといった後ろめたさが減り、仕事を続けるモチベーションにもなる。重要なのは男性側の意識改革。これからは女性も仲間だという意識を醸成するべきだ」と訴える。

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