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2020年2月25日(火)
紙面県内経済

拓け!海外市場~シンガポール発 富裕層

2017/11/04
「本物志向」トレンド

 日本のメディアでもおなじみのシンガポールでは、1カ月当たりの家計所得が1万2千シンガポールドル(日本円で約100万円)以上になる富裕層が全国民の31%に達しています。

シンガポール伊勢丹「宮崎マルシェ」における青果物とドレッシングの掛け合わせ販売の様子

シンガポール伊勢丹「宮崎マルシェ」における青果物とドレッシングの掛け合わせ販売の様子

 これらの富裕層は「何にでも無尽蔵にお金を使う」と考えがちですが、実際は自分や家族にとって価値のあるものだけに相応の対価を払うという購買行動を取る傾向にあり、シンガポール富裕層の選択眼は相当にシビアになっていると言えます。

 そこで商品を供給する側としても、良いと思ったものをつくる「プロダクト・アウト」の発想で商品のストーリーやこだわりを伝えつつ、消費者のニーズを取り入れた「マーケット・イン」の考え方も加え、潜在需要に向けたコンセプトやブランドイメージの発信が重要になります。

 県では通年の取り組みとして、シンガポールのトレンドである「健康・美容志向」をコンセプトに据え、県産品の対面販売を行う「宮崎ヘルシーチョイス」ショップへ支援を行っています。 

 また「本物・本格志向」の顧客には毎週宮崎より季節の野菜・果物を空輸し、「宮崎マルシェ(マルシェとは市場という意味)」という名称でシンガポール伊勢丹内に特設棚を設けて、食べ合わせの良い宮崎のドレッシングや鍋スープのもと、スパイスと掛け合わせて販売しています。

 さらにシンガポールでは人々のライフスタイルが豊かになっている中、「必需品から嗜好(しこう)品への広がり」が顕著となっていることから、このトレンドを捉え、県内のスイーツや県産材料を使用した「宮崎スイーツ」というコンセプトに基づき、現地菓子店等とのコラボレーションを進めています。

 県では、このようにさまざまな取り組みを行っています。ターゲットとする顧客に宮崎県産品の魅力をもっと知っていただけるように、顧客の目に留まる「舞台」に立つ必要があります。その舞台として、県では毎年シンガポール伊勢丹で宮崎県産品による「みやざきひなたフェア」を開催。フェアでデビューした県産品・県食材などの小売・業務用としての販路を広げられるようサポートしています。

 また、商流には現地の卸売業者とつながることが重要という観点から、出店企業には卸売業者と関係が構築できるよう「宮崎フレンドリーパートナー」制度を本年度から設け、企業とのマッチングを行っています。

 以上のように、県では県産品フェアと通年の取り組みなどを通じ「マーケット・イン」の発想に基づきながら、県産品の販路拡大に努めています。今後とも顧客のニーズを捉えながら「オールみやざき」チームで販路拡大を進めていきます。シンガポールへの輸出に意欲のある県内企業は、ぜひこの仕組みを活用して輸出にチャレンジしてはいかがでしょう。シンガポールで、お待ちしています。
(宮崎県輸出促進コーディネーター・大塚嘉一)

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