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2018年6月19日(火)
紙面県内経済

養鶏・採卵場新設 フュージョン

2017/10/07

 鶏卵生産・販売のフュージョン(都城市、赤木八寿夫社長)は、アニマルウェルフェア(動物福祉)に対応した国内最大級のケージフリー型の養鶏・採卵場を新富町日置に新設した。ケージ(柵)の中で飼育する従来型の養鶏・採卵場とは異なり、屋内型の施設で放し飼いにされていることが特長。2018年6月までに20万羽を飼育する計画。

フュージョンが稼働を始めたケージフリー型の養鶏・採卵場=新富町日置

 鶏卵生産・販売のフュージョン(都城市、赤木八寿夫社長)は、アニマルウェルフェア(動物福祉)に対応した国内最大級のケージフリー型の養鶏・採卵場を新富町日置に新設した。ケージ(柵)の中で飼育する従来型の養鶏・採卵場とは異なり、屋内型の施設で放し飼いにされていることが特長。2018年6月までに20万羽を飼育する計画。

 同社の従来型の養鶏・採卵場は、広さ約0・38平方メートルのケージで10羽を飼育。省スペースで飼育し、細かい給餌量や衛生面の管理を自動化することで、低コストで良質な卵を採れるというメリットがある。

 今回新設したケージフリー型は鶏を囲むケージがなく、鶏は広さ約400平方メートルの区画内を自由に動き回れるようになっている。1羽当たりのスペースは従来型の約3倍となる。区画内は高さ約3メートルあり、3層に仕切ったネスト(巣)を設置。鶏はネストで餌や睡眠を取り、産卵するようになっている。

 また、従来型では産卵できるようになるふ化後120日からケージに入れる。これに対し、ケージフリー型では90日から区画で飼育し、床からネストまで飛び上がる練習をさせるなど、「本来の鶏らしい姿で飼育できるように欧州連合(EU)基準に対応した飼育環境を整備した」と同社は説明する。

 20年開催の東京五輪・パラリンピックの選手村などでの食品提供基準となる「JGAP(ジェイギャップ)」認証も取得する予定。

 一方で、卵のサイズや1羽当たりの給餌量を細かく管理できないため、コスト高となる課題もあり、同社は高級卵として販路開拓を目指す。

 養鶏・採卵場は全体の広さが約3600平方メートルで鉄骨平屋。完全密閉型で外部から小動物や鳥インフルエンザなどのウイルスが侵入しないようにしている。給餌や採卵の設備はアニマルウェルフェア先進国のイタリアから輸入した。総工費は16億円。9月から部分的に使用を開始し、約4万羽を試験的に飼育している。

 赤木社長は「アニマルウェルフェアへの対応やケージフリー型は世界的な流れ。国内では採算がとれず無理だという意見が強いが、挑戦する価値があると判断した。今後の需要の変化に応えられるようノウハウを蓄積したい」と意気込みを語った。

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