みやビズ

2018年7月20日(金)
紙面県内経済

販路を拓く・県産焼酎日本一(下)

2017/09/20
 雲海酒造(宮崎市)は全国の焼酎・泡盛メーカー2016年売上高ランキング(帝国データバンク福岡支店発表)で2年連続の3位。飲みやすいと評判の本格芋焼酎「木挽BLUE(ブルー)」で新たなファン層を開拓し、前年比1・6%増のプラス成長となった。17年は首都圏戦略でさらなる上積みを目指す。

首都圏 電車内CMに手応え

山手線の車内にある電子看板で流されている木挽ブルーのCM(雲海酒造提供)

首都圏 電車内CMに手応え

 雲海酒造(宮崎市)は全国の焼酎・泡盛メーカー2016年売上高ランキング(帝国データバンク福岡支店発表)で2年連続の3位。飲みやすいと評判の本格芋焼酎「木挽BLUE(ブルー)」で新たなファン層を開拓し、前年比1・6%増のプラス成長となった。17年は首都圏戦略でさらなる上積みを目指す。

 「スキッと 爽やか おいしい」。この夏、同社はJR東日本の山手線と東京メトロ全線の車内デジタルサイネージ(電子看板)で、木挽ブルーのCMを流し始めた。1回15秒程度の映像が約10分ごとに繰り返し放映される。

 3500万人が住む首都圏で、やみくもに広告宣伝費を投じるのは「砂漠に水をまくようなもの」と佐藤正第二営業企画部長。今年3月からの全国販売に当たって考えたのが交通系広告媒体の活用であり、東京中心部への選択と集中だ。千代反田功企画宣伝部長は「東京の主な交通手段は電車。千葉や神奈川、埼玉からの通勤客も山手線を使う。日中も利用客が多く、一番効率がいい」と語る。

 1日の利用者数は山手線が100万人超、東京メトロは724万人。次駅案内や運行情報の隣で放映する電子看板は、高い頻度で乗客の目に留まる。佐藤部長は「反響が大きい。つき合いのなかった居酒屋チェーンと取引が始まるなど、営業のいい援護射撃になっている」と声を弾ませる。

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雲海酒造は1970年代に発売したそば焼酎「雲海」でファンを獲得し、首都圏で強固な特約店網を持つ。若者のアルコール離れなどで焼酎市場が縮小傾向にある中、新商品の木挽ブルーが好スタートを切れたのは、時間をかけてブランド力を育ててきたからだ。

 木挽ブルーは2014年1月、「初心者でも飲みやすい焼酎」を目指し、各部門の若手社員12人が開発に着手。15年4月に県内で先行販売すると、爽やかな飲み口に加え、若々しい青色のラベルなどが受けて人気に火がついた。

 商品ラインアップに500ミリリットル入りのペットボトルを加えたことも当たった。観光客が土産品として、まとめ買い。焼酎消費量・日本一の本県で支持されていることが口コミで広がり、県外から取引希望の問い合わせが多く寄せられるようになった。

 16年9月に販売エリアを九州全域へ拡大すると、引き合いがさらに強まった。木挽ブルーの投入で、福岡では主力のそば焼酎の販売量に芋焼酎が並んだ。佐藤部長は「そばや麦焼酎からの乗り換えはない。全く新しい層がブルーを飲み始めている。これからの成長が楽しみ」と話す。

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