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2018年5月22日(火)
紙面県内経済

量産に特化 キヤノン高鍋進出

2017/09/09

 キヤノンの御手洗冨士夫会長と宮崎キヤノンの増子律夫会長は8日の立地調印式と記者会見で、高鍋町に新工場を建設する狙いや今後の展望を語った。この中で両氏は、デジタルカメラの基幹工場である大分キヤノンの技術開発機能を強化することに伴って生産ウエートを落とし、その分を本県へ移行させる戦略を示した。

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立地調印式後の記者会見で質問に答えるキヤノンの御手洗冨士夫会長(左から2人目)。左は宮崎キヤノンの増子律夫会長=8日午後、県庁

 キヤノンの御手洗冨士夫会長と宮崎キヤノンの増子律夫会長は8日の立地調印式と記者会見で、高鍋町に新工場を建設する狙いや今後の展望を語った。この中で両氏は、デジタルカメラの基幹工場である大分キヤノンの技術開発機能を強化することに伴って生産ウエートを落とし、その分を本県へ移行させる戦略を示した。

 デジタルカメラの国内生産拠点は大分、長崎、宮崎キヤノンの3カ所。増子会長は大分について「カメラにひもづく総合的な技術開発拠点として成長させていく」と説明。「3地区連携を図る中で大分での生産ウエートを落とし、宮崎に移行させる。宮崎は一貫ラインの量産に特化した工場としてさらに成長させていく。基本は一眼レフとミラーレスの成長とともに大きくしていく考えだ」とした。

 キヤノンは生産自動化の技術開発を強力に推進しており、御手洗会長は「極端な円高で海外に進出したが、その間、コストダウンにつながる生産技術を磨き、国内に帰ってくる準備を続け、ここ数年でやっと完成した。為替が1ドル100円以上なら海外生産をトータルコストで下回る」とし、「高鍋の新工場は最新の設備を持った工場になる」と述べた。

 新工場の予定地である南九州大・高鍋キャンパスは、木城町の現工場に近接するため、「キヤノンは雇用を一番大事にする会社。木城で働いている全員が無理なく移ってくれる。従業員を一人も失わずに済むことが大変うれしい」と喜びを強調した。

 新工場完成後の雇用は宮崎キヤノンの現従業員約960人を含め、「3~5年間で1500人程度になる」と想定。新規雇用は高校や大学などの新卒者を中心に500人超となる見通しで、県内から採用する。来年に100人増やし、工場完成後に必要に応じて拡大するいう。

 一方、デジタルカメラ市場は近年、世界的に縮小している。この点について御手洗会長は「望遠など、スマホで写せないエリアをカバーしているカメラは減っていない。ミラーレスカメラは今年になって少しずつ伸びている。途上国での普及率はまだ低い」などとした上で、「今、一時的に谷間にあるが、将来的には悲観していない」と述べた。

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