みやビズ

2018年6月24日(日)
紙面県内経済

拓け!海外市場~宮崎発 港湾施設 

2017/08/06

地域と世界結ぶ拠点 周囲を海に囲まれた日本では、古くから港は、貴重な蛋白(たんぱく)源を得る漁業の基地として、また、人や物の往来の拠点として、大切な役割を果たしてきました。南北に長い海岸線を持つ本県にもたくさんの港があり、神武天皇のお船出伝説のある美々津港(日向市)のように古くから歴史に名を残す港もあります。

油津港に寄港する16万トン級の大型クルーズ船

地域と世界結ぶ拠点

 周囲を海に囲まれた日本では、古くから港は、貴重な蛋白(たんぱく)源を得る漁業の基地として、また、人や物の往来の拠点として、大切な役割を果たしてきました。南北に長い海岸線を持つ本県にもたくさんの港があり、神武天皇のお船出伝説のある美々津港(日向市)のように古くから歴史に名を残す港もあります。

 現在では、日本の貿易の99・7%を海運が担っており、海外とのつながりも増えていますが、県内の港と世界がどのようにつながっているのかについては、意外と知られていません。そこで本県と海外を結ぶ二つの港について、ご紹介しましょう。

 まず、日向市にある細島港です。江戸時代には宮崎・鹿児島両県にあった各藩が参勤交代の際に利用するなど、古くから海上交通の要衝として栄えてきました。

 戦後に現在の商業港で本格的な整備が始まり、1951(昭和26)年に重要港湾に指定されると、現在の工業港周辺で工業用地の造成なども行われ、64(同39)年に日向・延岡地域が「新産業都市」に指定される原動力となりました。

 現在は、周辺の工場で使用される金属鉱や石炭、綿花といった原料が海外から船で運ばれ、鉄鋼や繊維工業品、合成樹脂、化学薬品などとなって出荷されています。

 また、本県が生産量日本一を誇る杉材なども、世界各地に輸出されています。

 93年に韓国との間に初めてコンテナ定期航路が開設されて以来、そのネットワークは拡大し、現在では40を超える国々との間で交易が進められています。

 もう一つの港は、日南市の油津港です。風光明媚(めいび)な日南海岸に位置する良港で、江戸時代に飫肥藩により堀川運河が開かれ、弁甲材の搬出やマグロ漁の基地としてにぎわいました。

 38年に日南市内に製紙工場が開業すると、原料や製品の輸送のために重要な役割を果たすようになり、現在では、年間約56万トンもの木材チップが輸入される一方、製品化された紙やパルプが海外に輸出されるなど、県南地域の物流の拠点となっています。

 また、2015年に既存岸壁を活用した施設の整備を行って、16万トン級の大型クルーズ船(乗客数4千人以上)を受け入れることができるようになりました。16年にはクルーズ船が22回(うち16万トン級は7回)寄港し、多くの外国人観光客が訪れました。

 今後、さらに大きな22万トン級の受け入れが可能となる施設整備を予定しており、日本におけるクルーズ拠点港の一つとして、油津港の知名度はますます高まることが期待されています。

 このように宮崎の港は、これからも地域の産業や経済活動を支え、さらなる発展を目指しながら地域と世界をつなぐ役割を果たしていきます。
(県港湾課主査・松木孝仁)

アクセスランキング

ピックアップ