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2018年5月21日(月)
紙面県内経済

ホテル浜荘が廃業 先月末、大淀河畔の老舗

2017/06/10

 大淀川を望む宮崎市吾妻町のホテル浜荘が5月末で廃業した。同市の企業が土地と建物を競売で取得しており、新たに賃貸マンションが建設される予定。かつては旅館やホテルが立ち並び、新婚旅行ブームに沸いた観光宮崎を代表するエリアだった大淀河畔。また一つ老舗の灯が消え、宮崎観光ホテルとホテル金住を残すのみとなった。

5月末で廃業したホテル浜荘。大淀河畔で長年にわたり観光客をもてなした=9日午前、宮崎市吾妻町

 大淀川を望む宮崎市吾妻町のホテル浜荘が5月末で廃業した。同市の企業が土地と建物を競売で取得しており、新たに賃貸マンションが建設される予定。かつては旅館やホテルが立ち並び、新婚旅行ブームに沸いた観光宮崎を代表するエリアだった大淀河畔。また一つ老舗の灯が消え、宮崎観光ホテルとホテル金住を残すのみとなった。

 商工名簿2017によると、ホテル浜荘は1959(昭和34)年創業。約40の客室や宴会場、天然温泉の大浴場などを備え、多くの宿泊客や宴会客をもてなしてきた。

 文豪・川端康成も愛した大淀河畔。その変遷を半世紀以上見つめてきたホテル金住の小金丸和代専務によると、最盛期には20軒以上の宿泊施設が軒を連ねていたという。

 しかし、次第に観光客の足が遠のき、ホテルや旅館もその数を減らしていった。苦境を打開しようと、97年に宿泊業8社が天然温泉「たまゆらの湯」を宿泊施設に供給する「宮崎市大淀河畔温泉協同組合」を設立、新たな魅力づくりに取り組んできた。

 それでも事態は好転せず、2001年にホテルフェニックス、06年にホテル神田橋、12年にホテルプラザ宮崎が相次いで閉鎖した。

 こうした状況について市観光戦略課は「全国チェーンのビジネスホテルが街中に増えてきたことで利用者が流れた結果、安定的な経営ができなくなった」と分析。市は1998年度以降(2005~07年度を除く)、同組合の運営に対して計7800万円を補助してきたが、「新たな支援は考えていない」という。

 同組合理事長も務めるホテル金住の小金丸誠社長は「口蹄疫や鳥インフルエンザなど近年は逆風も多かった。同業者が減るのは非常に残念」と惜しむ。宮崎観光ホテルの長友修一経営企画部長も寂しさを口にしながら「これからは2施設で切磋琢磨(せっさたくま)し、宮崎観光の顔を維持していきたい」と話した。

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