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2019年9月23日(月)
紙面県内経済

事業承継、相談68件 本県16年度

2017/06/02

 後継者不在の中小企業の事業承継を支援する県事業引継ぎセンター(宮崎市)は1日までに、2016年度実績をまとめた。新規相談件数は68件で、第三者への事業の譲渡相談と第三者からの譲受相談がそれぞれ3割超あった。相談を寄せた事業所に地域的な偏りがあるほか、後継者がいない経営者の“相談適齢期”である60代からの相談が少ないなど課題も浮き彫りとなった。

 後継者不在の中小企業の事業承継を支援する県事業引継ぎセンター(宮崎市)は1日までに、2016年度実績をまとめた。新規相談件数は68件で、第三者への事業の譲渡相談と第三者からの譲受相談がそれぞれ3割超あった。相談を寄せた事業所に地域的な偏りがあるほか、後継者がいない経営者の“相談適齢期”である60代からの相談が少ないなど課題も浮き彫りとなった。

 センターは宮崎商工会議所が国の委託を受けて2015年8月に開設し、通年の実績がまとまるのは初めて。合併・買収(M&A)など第三者への事業承継に注力しており、相談件数の内訳は第三者への譲渡22件、第三者からの譲受22件が最多。このほか、従業員への譲渡7件、従業員からの譲受3件、親族内承継13件などとなっている。

 このうち事業譲渡が成約したのは2件。飲食店の第三者への譲渡と、食料品製造業の親族内承継だった。

 市町村別の相談件数は、宮崎市が39件で突出。次いで都城市が11件となっている。一方で延岡市が0件、日向市は1件にとどまるなど全県的な浸透が課題だ。

 業種別では建設業13件、飲食店8件、小売業6件などが多かった。

 また、第三者への譲渡を相談した経営者22人の年齢を見ると、センターが重視する60代が6人にとどまる。重視する理由は主に二つあり、阿南友也専門相談員は「60代からの相談に譲渡先が見つかりそうな案件が多い。ただ、現状のまま譲渡できる案件は少なく、事業の磨き上げや債務整理で数年を要する。時間的な猶予が必要という点でも60代で相談を寄せてほしい」と説明する。

 センターは無料で相談を受け、事業承継する上での問題点や課題を洗い出し、対応策を検討。事業の魅力を高めたり、譲渡や譲受の相手を探したりする。必要であれば、金融機関やM&A会社による支援(有料)につなぐ。

 昨年12月には個人事業主が事業譲渡するための受け皿として、創業に意欲を持つ人を登録する「後継者人材バンク」を開設。また、本年度は人員面で相談体制を拡充している。このほか、5月23日に県と同会議所が関係機関を集めた連絡会議を立ち上げるなど、事業承継の支援環境が整いつつある。

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