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2019年8月21日(水)
紙面県内経済

日之影の農業任せて 株式形態法人が始動

2017/04/22
農作業の受託や農地預かり、後継者育成などを行う日之影町七折の農業法人「ひのかげアグリファーム」(社長・佐藤貢町長)が20日、始動した。県内初の自治体による株式会社形態の農業法人として、昨年10月に設立し、準備を進めてきた。人口減少が進む中、農作業が困難な土地や後継者不在の農地を守る試みが始まった。
日之影町の農地維持に向け、本格始動したひのかげアグリファーム

日之影町の農地維持に向け、本格始動したひのかげアグリファーム

 農作業の受託や農地預かり、後継者育成などを行う日之影町七折の農業法人「ひのかげアグリファーム」(社長・佐藤貢町長)が20日、始動した。県内初の自治体による株式会社形態の農業法人として、昨年10月に設立し、準備を進めてきた。人口減少が進む中、農作業が困難な土地や後継者不在の農地を守る試みが始まった。

 同法人は農繁期などに町内の農家の農作業を受託。当面は稲作を中心に、育苗や田植え、稲刈りなどを手伝う。また、耕作放棄地になる可能性がある農地を借り受けるほか、新規就農者への研修事業も展開。将来的には作業受託の範囲を畜産、林業にも広げ、町特産のクリやキンカンなどを加工・販売する6次化も見据える。

 職員は取締役を含め、常勤4人と臨時1人。資本金は5010万円。町の農業維持を主目的に掲げ、収支で赤字が出た場合は町が補填(ほてん)する。

 2015年世界農林業センサスによると、同町の農家は675戸で、10年から1割弱減少した。さらに基幹的農業従事者の平均年齢は69歳(県平均64歳)と、高齢化も深刻。耕作放棄地の増加が現実味を帯びている。

 同日は同法人工場などで式典を開催。同法人の工藤庄吾事務局長は「日之影は険しい地形で農地集約や効率化が難しい。それでも先祖が少しずつ切り開いてきた土地を荒れさせるわけにはいかない」と設立の意義を語った。

 社長を務める佐藤町長は「10年後に対策を始めていては手遅れになる。若い世代の就農や移住の受け皿にもなる可能性もある。全国の中山間地のモデルとして地方創生の柱にしていきたい」と意気込む。

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