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2018年4月23日(月)
紙面県内経済

日機装、米企業を買収 ガス関連メーカー

2017/04/21

 宮崎市高岡町に新工場を建設する日機装(東京)は20日、産業ガスや液化天然ガス(LNG)関連の装置メーカー、米クライオジェニック・インダストリーズの全株式を取得すると発表した。LNG関連事業では採掘や輸送といった上流分野で使う特殊ポンプを主力としているが、今回の買収で流通や消費など下流分野でも製品供給が可能になり、事業領域が大きく拡大する。これに伴い、宮崎工場は既存の計画に加え、クライオジェニック製品群の国内、アジア向け生産拠点として機能強化される公算大となった。

 クライオジェニックは世界最大の産業ガス市場とされる米国で極低温ポンプメーカーのトップに位置し、年間売上高は約175億円。工場や家庭向けにLNGを熱交換で気体に変える装置の製造や小中規模の液化プラント建設を得意とし、LNGのバリューチェーンの下流分野で使用する製品を中心に手掛ける。

 また、窒素やアルゴンといった産業ガスのプラント向けに多様な製品・サービスを供給しており、水素ガスステーションで使うポンプなど次世代技術でも業界をリードする。日機装にとっては、これらの未踏分野に参入できるメリットもある。

 買収費用は約490億円で、日機装の買収案件としては過去最大。クライオジェニック傘下の主要4社を含む計22社を子会社化し、2017年8月までに取得手続きを終える予定。

 宮崎工場は18年6月から航空機部品の製造を開始予定。21年までに産業用特殊ポンプの生産施設と試験施設の建設・運用も計画する。クライオジェニックの製品群は、エネルギー需要が増大しているインドや中国などアジアの工場地帯をメインターゲットに提供していく。ただ、これらを米国で製造するのは非効率であり、アジアの市場に近い宮崎工場での製造が有力視される。

 宮崎工場を運営する宮崎日機装の西脇章社長は「将来に向けた重要な買収。国内や欧州に比べ相対的に弱かった米国市場を開拓し、グローバルに市場をカバーしていく」としている。

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