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2020年2月25日(火)
紙面県内経済

県内農産品の輸出事業参入 八興運輸(日向市)

2012/02/21
シンガポールで出店したA&Jハッコーの雑貨店。同社は雑貨店の出店を足がかりに、貿易事業参入を目指している(八興運輸提供)

シンガポールで出店したA&Jハッコーの雑貨店。同社は雑貨店の出店を足がかりに、貿易事業参入を目指している(八興運輸提供)

 海運業の八興運輸(日向市、三輪純司社長)は、多角化戦略や細島港への集荷策の一環として、県内農産品の輸出などを手掛ける貿易事業に乗り出す。昨年9月、シンガポールに現地法人を設立し、今年4月には日向市内に貿易業務を行う別会社を立ち上げる計画。農産品の輸出による細島港の利用促進を最終目標に掲げ、現在はシンガポールや香港などで販路開拓を進めている。

 県農政企画課によると、2010年の県内農産品の輸出量は約400トン。そのほとんどが県外の輸出業者が絡み、荷物は県外の港から輸出される。さらに、数量を把握できない輸出品も多いという。

 細島港への集荷を進める八興運輸は輸出の将来性と貨物量に目を付け、貿易事業に着手。昨年2月には県の補助事業を受け、日向市や日向商工会議所と県内農産品の輸出拡大を目指す協議会を発足させた。同社が実質的な活動を担い、シンガポールや香港の百貨店で県産の茶や菓子、ジュースなどを展示販売するなど販路開拓を進めてきた。

 協議会は1年間の事業のため、同社は単独での事業継続を見据え、昨年9月にシンガポールに現地法人「A&Jハッコー」を設立。同国のレストランや百貨店に県産品の売り込みを図っているほか、「シンガポールでネットワークを広げる」ため同国に雑貨店をオープンさせた。

 雑貨店は、将来的に農産品売り込みのアンテナショップ機能を持たせる計画で、現地企業と連携してオープン。生活雑貨など商品の仕入れを現地企業と共同で実施。これまで大阪港から輸出していた商品(20フィート、40フィートコンテナそれぞれ1本分)を、細島港から韓国定期便を利用した輸出に切り替えた。

 4月には日向市内に商事会社を立ち上げ、A&Jハッコーと連携しながら農産物などの輸出品やその販路開拓、輸入品の卸し、販売を手掛ける計画。八興運輸の田北賀也専務は「新事業が軌道に乗るかは未知数だが、少子高齢化や人口減少が進む国内での事業だけでは低迷する。県内の農産品を中心に輸出品の掘り起こしを進め、地域経済の活性化にもつなげていきたい」と話している。

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