みやビズ

2018年6月24日(日)
紙面県内経済

経済展望2017 県内トップインタビュー(1)

2017/01/06
 景気の緩やかな回復基調が続くとの予想がある一方、先行きに不透明感も漂う2017年。本県を代表する経済人に展望や経営戦略を聞いた。

宮崎銀行・平野亘也頭取

企業の新事業後押し
宮崎銀行・平野亘也頭取

 -今年の県内経済は。

 基本的に底堅く動くだろう。消費税増税は再延期されたが、税制改正は減税の方向ではなかった。ただ、これだけ人手不足感が強まると賃金も徐々に上昇する期待感がある。経済全体も上向いてくるのではないか。

 日銀が昨年導入したマイナス金利政策は衝撃的な出来事だったが、嘆いていても仕方がないし、低金利時代が長く続くとも思わない。このタイミングを地方創生のラストチャンスと捉え、企業に安い金利を活用して何か新しいビジネスに挑戦することを積極的に提案していきたい。

 -新年度から新たな中期経営計画が始まる。

 本年度までと基本路線も「一身独立」の経営姿勢も変わらない。「三本の矢」として昨年から発信している「地方創生」「事業性評価」「女性活躍推進」の取り組みを連携させて太い柱にしていく。

 宮崎だけでなく海外を見てビジネスをしている顧客が増えている。そのニーズを先取りするため、国際感覚とスピード感をもう少しつけたい。現在、台湾の提携先に行員を1人派遣しているが、海外研修もやりたい。スピード感については全てのビジネスについて「失敗を恐れず、まずやってみる」という姿勢を行内に広げたい。

 -金融庁が、地銀による地域の中小企業支援の取り組みを評価するベンチマーク(新指標)を導入した。

 積極的に活用し、数値の開示も行う。他行も開示すれば、企業も比較することで希望するサービスを提供してくれる銀行を選びやすくなる。宮銀の強みや弱点が浮かび上がるだろうし、これらを通じて地方創生に対する取り組みが評価されると思う。

県商工会議所連合会・米良充典会頭

起業家育成 発展の鍵
県商工会議所連合会・米良充典会頭

 -2017年の県内経済はどう動くか。

 世界中で不確定、不安定要素が多く、なかなか経済展望を語ることはできない時代になっている。県内経済は世界経済に左右される部分もあるが、1次産業を軸にした農商工連携をより強固にさせたい。産業団体や県、市町村が垣根を越えて「総合体」として取り組まなければならない。例えば全国和牛能力共進会に対しても経済団体がバックアップできる体制をつくっていきたい。

 -本県経済を発展させる鍵は。

 起業家を育てることだ。県内商工団体の創業の教育、援助、指導は日本一の実績がある。人口1万人当たりの県内の起業家数は512・4人(2012年の就業構造基本調査)で全国トップだった。今後は5年後、10年後にどれだけ継続しているかを精査しなければならない。これには県民に対して「地元企業を育ててください」と呼び掛ける活動も必要。同時に企業側も社会的役割をもっと考えるべきだ。雇用が生まれたからそれでいいわけではない。商売は経営者だけのものではなく、地域経済や市民生活と密接に関わっていることを理解しなければならない。

 -東証1部上場の精密機器メーカー日機装(東京)の本県進出など活発な動きもある。

 日機装は新工場で400~500人を雇用する予定だ。雇用人数もさることながら賃金や福利厚生などの雇用条件も高いとみられ、地元企業にとって大きな刺激剤となる。本県高校生の地元就職率は2年連続で全国最下位。地元企業は全国企業に対抗できる労働条件をもう一度考えなければいけない。今年は新しい働き方や価値観を提案できる一年としたい。

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