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2020年2月25日(火)
紙面県内経済

マチカワル JR宮崎駅西口再開発【3】新駅ビル

2016/09/28
通称JRビルが建つ新駅ビルの建設予定地

通称JRビルが建つ新駅ビルの建設予定地

「宮崎らしさ」を追求


 「ますます便利で元気なまちになるよう、一緒に宮崎を盛り上げましょう」。宮崎市のJR宮崎駅で7月に開かれた宮崎空港線20周年の記念式典。青柳俊彦社長は新駅ビル建設を表明し、参列した河野知事や戸敷正宮崎市長らにも協力を呼び掛けた。

 これに応え、河野知事は「宮崎市、関係団体と一緒になって素晴らしいエリアにしたい」、戸敷市長は「県、宮崎商工会議所と共にまちを活性化させたい」と再開発への決意を表明した。

 県内にはJR日豊、日南、吉都線があり、日豊線の県内区間はすべて単線。しかも、大分、鹿児島との県境間は高速化されていない。日南、吉都線は電車化されておらず、県によると乗降客数はいずれも減少傾向。県や市にとって、陸の玄関口の同駅にJRが大型の投資をすることは、駅周辺の空洞化を避けるまたとないチャンスだ。

 それだけに、新駅ビルへの期待は大きい。戸敷市長は「中心市街地の企業誘致を進める中で、大きなスペースを確保できる建物が少なくなっている。新駅ビルでにぎわいが生まれる」と喜ぶ。河野知事も「中心市街地に向けての導入部。まちのにぎわいに直結する構想ではないかと楽しみにしている」と歓迎する。
 
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 新駅ビルを巡り、県内ではJR鹿児島中央駅や大分駅の「アミュプラザ」のような大型商業施設の建設を期待する声もある。これに対し青柳社長は「まちの大きさや駅の規模がある。宮崎らしいビルにしたい」と強調し、宮崎駅の乗降客数や中心市街地の商圏規模に合った開発を進めたい考えを示す。

 宮崎駅の1日の乗降客数は約9300人。大分、鹿児島中央駅は2倍以上の2万人前後。規模から比較すると宮崎駅にアミュプラザのような大型商業施設が建設される公算は小さいとみられる。

 また、JR九州宮崎総合鉄道事業部の宮野原佳部長も「合わないものを持ってきても失敗する」とした上で、「どこかの駅ビルと同じような金太郎あめのようなイメージでは駄目」と言い切る。

 宮崎らしさについて、宮野原部長は「フードビジネス関連の施設の入居も想定できる」と例を挙げる。さらに、同駅西口の複合ビル「KITEN」や宮崎駅舎内の「えきマチ1丁目宮崎」に入居する飲食店舗が増えていることから、周辺のビジネス客向けの飲食店や、住民向けの行政サービス、医療施設の入居も視野に入れる。

 一方、県総合政策部の永山英也部長は「駅前広場のにぎわいの創出や商店街振興まで幅広く、長い時間軸で考えていきたい」と構想を吟味している段階。関係者と協議を重ねているが、具体的な案はまだ固まっていないという。

 JRは本年度中に構想を固め、来年度に着工する計画。19年度の開業まで残された時間は少ない。宮野原部長は「県や市、関係団体はいろんな意見を出してほしい」と求める。

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