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2019年10月18日(金)
紙面県内経済

外国人労働者2000人超え 県内企業、人材確保へ懸命

2016/07/25
児湯食鳥の食堂で休憩時間に昼食を取るベトナム人女性ら。同社は人手不足を補うためさらに外国人労働者を増やしていく=川南町

児湯食鳥の食堂で休憩時間に昼食を取るベトナム人女性ら。同社は人手不足を補うためさらに外国人労働者を増やしていく=川南町

 県内で働く外国人労働者が増加し続け、2015年(10月時点)は初めて2000人を超えた。労働力不足が要因の一つで、農・林業のほか、建設業や製造業、卸・小売業など幅広い業種で増えている。生産年齢人口の減少を背景に人手不足は深刻さを増しており、県内企業では外国人労働者をさらに増やそうとする動きも活発になっている。

 宮崎労働局によると、08年に1168人だった県内の外国人労働者は、12年以降に年間100人前後のペースで増加。15年は前年比234人増の2119人に達し、うち6割以上が技能実習生となっている。

 国籍は中国が最多の1004人(前年比78人減)で、次いでベトナムの305人(同197人増)、フィリピンの177人(同46人増)。産業別では、農・林業307人(同52人増)、製造業944人(同91人増)、建設業43人(同24人増)など、特に労働集約型の産業で外国人労働者の増加が目立っている。

 4月、10~20代のベトナム人32人を技能実習生として受け入れた児湯食鳥(川南町)の渡部博行社長も、「工場の仕事は外国人労働者がいなければ成り立たなくなってきた」と実感する。

 従業員約1200人のうち、約半数が50歳以上と高齢化。工場は慢性的な人手不足が続き、定年延長などで対応するが、追い付かない状況もある。同社は、実習生用の寮を新築するなど生活環境も整備。来年はベトナム人を80人にまで増やす計画という。渡部社長は「国内の働き手が少なくなる中で、長期的な視点で外国人を雇用していく」と見据える。

 一方、正社員の採用でも、外国人に目を向け始めた企業がある。

 IT関連の日本情報クリエイト(都城市)は5月、韓国・ソウルで開かれた企業説明会に初めて参加。応募があった約150人の中から、数人を正社員として採用する予定だ。前田由紀・人事課長は「特に中途採用で人が集まらず、辞めていく人も多い。国内で優秀な人材が集まらない状況を補うには、海外に目を向けるのは有効な手段」と話す。

 外国人の活用については、技能実習制度で介護が追加される見通しとなるなど、拡大の方向にある。みやぎん経済研究所の杉山智行主任研究員は「外国人労働者が増えている根底には、人口減少問題がある。今後は単純作業を担う労働力としてだけでなく、高度な技術を持った人材を受け入れることも重要になる」と指摘する。

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